君と陽の当たる場所で。【はじめしゃちょーの畑】

『ふでばこ』けんやふ ページ10

よ「けんすけってさ、筆箱の中で言うとマジックっぽいよね。」

け「え？？どーゆうこと？？」


机の上に置かれた筆箱をいじりながら、唐突にようへいが話しはじめた。


よ「なんか、がっつり濃い感じっていうか、ごまかしきかない感じ？(笑)」

け「え、マジでー？」

よ「うん。マジックだな。」


けんすけは、そっかーと答え、ようへいの手元を覗きこむ。

け「じゃあ、ようへいさんはなんなの？」

よ「んー…。」

けんすけにそう聞かれて、また筆箱の中身を見ながら考えるようへい。

よ「俺はシャーペンかな。なんか、尖ってる訳じゃないんだけど壁を感じるとかよく言われるし。心折れやすいし。」

け「えー、そうなん？」

よ「まあね(笑)」

け「じゃあさ、畑の他の人たちは何？」

筆箱を片手にわいわいと話しながら、他のメンバーのイメージに合う物を探していく。

け「たなっちさんは、蛍光ペンとか？」

よ「たて面はねりけし(笑)」

け「ガチじゃん(笑)」

そんな中、けんすけの動きが突然止まった。
そして、筆箱から１つを選び、ようへいに見せる。

け「ねーねー？俺さ、マジック辞める。」

よ「辞める？マジック引退？(笑)」

け「うん、マジックは引退。俺、これになりたい。」

ようへいがけんすけの手に目を向けると、そこにはシャープペンシルの芯が握られていた。

け「ようへいさんがシャーペンなんだったら、俺はこれになりたい。」

よ「ちょっ、それなんか…。」

けんすけの言葉を聞いて顔を赤くするようへい。

け「ようへいさん、さっき心折れやすいから自分はシャーペンって言ったじゃん？だからさ、俺が芯になって、そんなことになんないようにしたい。てか、する！」

よ「けんすけ…。」

け「たとえ折れちゃったとしても、俺がなんとかしてみせる！俺とシャーペンはニコイチ！！」

ニコニコしながらも力強いけんすけの言葉を聞いて、ようへいは嬉しさが込み上げてくる。

よ「お前は、ほんとかっこいいな。ありがと。」

へへっと笑い、嬉しそうなけんすけ。

け「でもさ、シャーペンが、ようへいさんがいなかったら、俺、意味ないんだよ？芯だけあってもダメじゃん？だからさ…」

真面目な顔で、けんすけがようへいの目の前に座り直す。
そして…



け「これからもずっと、俺と一緒にいてください↑↑」

END




あとがき
プロポーズしちゃいました(´ω｀)
そして、個人的には、たて面がねりけしは譲れないです(笑)

『シャンプー』 とまだい→←『名前』 やふとまやふ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す