day3-5 ページ20
めくった毛布の下にAの姿はなく、代わりにスライムとチンアナゴのぬいぐるみが出てきた。
け「うそぉー(笑)」
だい「Aいないじゃん！」
と「あ、かくれんぼしてたんですね。」
たな「……これは、第三者の手引きによる犯行にちがいない。」
さすが勘のするどいたなっち。
すぐに俺の差し金だと気付いたようだ。
たな「ようへいくん、Aをどこに隠したんですか？」
だい「おとなしく白状しろー！」
やいやい言いながらみんなが俺に近づいてくる。
そして……
け「あっ！Aみーつけた↑↑」
俺の膝に座り、すっぽりと抱っこされるように隠れていたAをけんすけがようやく見つけた。
け「だまされたぁ〜！これは気付かんてぇ！」
たな「ようへいくんを見方につけたAの勝ちだな。」
だい「俺もAのこと抱っこで隠したかった！！」
それぞれ三者三様に悔しがるけんすけたちに、俺は笑いが止まらない。
けれど、
最後に見つかったらきっと嬉しそうにするだろうと思っていたAの反応がない。
と「あ…！みなさん、静かに！」
俺の横にしゃがんでAの顔をのぞきこんだともたかが、人指し指を立てて「しーっ！」とみんなに伝える。
スー…スー…スー……。
静かになったリビングにAの可愛い寝息が響く。
け「寝てるんかい(笑)ますます見つからんて(笑)」
だい「かーわいーぃ！！」
とも「気持ち良さそうに寝てますねぇ。」
たな「……ようへいくん、顔ヤバっ。」
Aに注がれていたみんなの視線が俺に集まる。
うん…。
たぶん、今、俺の顔は気持ち悪いくらいにやけているだろう。
子どもは苦手だって思っていたけど、こんなにも可愛くて暖かい気持ちにさせてくれるのかと、自分でも自分の心境の変化に驚く。
いや、
“子ども”ではなく、“Aだから”なのかもしれない。
よ「可愛すぎる。」
自分に抱かれて気持ち良さそうに眠るこの小さな女の子に沸き上がる、ふんわりとした優しい気持ちに、やっぱり俺は顔がにやけっぱなしなのだった。
day3 END
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 274人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さちもっち(プロフ) - AAAさん» ありがとうございます！仕事の忙しさで更新が滞ることもありますが、待っていてくださると嬉しいです！コメント、励みになります！ (2019年4月20日 10時) (
レス) id: 15703e9b63 (このIDを非表示/違反報告)
AAA - とても面白くて毎日更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2019年4月20日 8時) (レス) id: a1c9ffa2b8 (このIDを非表示/違反報告)
さちもっち(プロフ) - あやさん» ありがとうございます！ (2019年4月10日 17時) (レス) id: 15703e9b63 (このIDを非表示/違反報告)
あや - これからも頑張って下さい！ (2019年4月10日 9時) (レス) id: 0a5bcf2422 (このIDを非表示/違反報告)
さちもっち(プロフ) - あやさん» ありがとうございます(°∀°)今、更新しました！楽しんでいただけますように♪ (2019年4月9日 22時) (レス) id: 15703e9b63 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さちもっち | 作成日時：2019年3月21日 23時
