【キ/ヨ】アオハルかよ。【実/況/者】

第8話 ページ10

フジside





フジ「あは、それもそうだね」



「でしょーっ！？」

「ね、フジ！一緒に写メろ！！」

「あ、私が先！！」





いつだって俺の周りには取り巻きがいる





俺は早くAちゃんのところに行きたいんだけどなあ





フジ「じゃあ、みんなで撮ろっか」





俺の一言で、騒いでいた女子達は気に食わぬ顔をした





…まじで面白いんだけど、





顔に出すぎだっつーの





フジ「いくよー！…はい、チーズ！」





俺のスマホで自撮りをすると、「別にフジと私だけ切り取ればいいし…」とか「まじであんた邪魔なんだけど」やら、ボソボソと文句が聞こえてきた




独り言のつもりなのかな…？？？



だったら、静かにしろよって話





フジ「あとでみんなに送ってあげるね！」





「うん、ありがとうフジ…」

「…私に先に送ってね！」






.





急に女子達はトイレ！と言って俺の周りから離れた


メイク直しでもしてんのかな？





でも、今がチャンスだ





フジ「ね、Aちゃ…」





Aちゃんに話しかけようとする俺の口は止まった





…キヨと話していたから





なんか、顔怖いし、喧嘩してんのかってぐらいピリピリした空気で





キヨ「は？…お前、俺のことナメてんの？」





『別にナメてないし、今日会ったばっかりだし…！』





キヨ「ぜってえナメてんだろ？だから、そういう態度とれるわけだ」





『でも、あなたが悪いんじゃん…』





なになに、本当に喧嘩してるの？





てか、Aちゃん大人しい子かと思ったのに…意外と気が強いんだね？








でもありがとうキヨ



最初はキヨの方が先に話しててイラついたけど



キヨのこと嫌ってるみたいだし、




…俺はその間に入る優しいにイケメンになりきればいいわけだ





フジ「2人とも、何喧嘩してるの？」





キヨ「こいつがガン飛ばしてきたんだよ」





フジ「キヨ、口悪すぎじゃない？」





キヨ「は？…お前、」





キヨは何か言いたげだけど、俺が用あるのはAちゃんだから





フジ「Aちゃん、ごめんね。キヨ、短気だからさ」





『い、いえ…フジ…くん、？』





フジ「あれ、名前知ってくれてるの！？」





『さっき、話してるの聞いて…』





なんだ、アピールしなくても、興味持ってくれてるじゃん







…よかった、今回も時間かからなそうで





今夜も俺は、偽りの笑顔をまき散らかす





フジ「…俺と話そうよ」




.

お知らせとお願い！→←第7話

今日見るべき動画

こーすけさんの実写動画

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す