RKRN 継母の遺書は何処へ

正体 ページ3

言われたとおり、管理人さんが食器を取りに来た

ぽっちゃり気味で、お節介そうな人だった

「あなた、Aちゃんの弟か何か？」

管理人さんが訪ねてきた

正直、どう答えたら良いか分からなかった

「その…」

「あら！まぁもうこんな時間、それでは、また今度」

忙しいようで、答を言う前に行ってしまった



「掃除、て、どうやるんだろう？」

ほうきを持ち、床をはく

「なんで私が！こんな雑用を…」

窓を開けるのを忘れていたため、家が煙たくなる

「ゴホッ！ゴホッ！」

やっとの思いで外に出る

「なんで私がこんな思いを！」

ぶつける宛もなく、イライラとする

「もう辞めた！
こんなの！アイツが自分でやればいい！！」

用事をすっぽかして、逃げ出した

太陽は真上にあがり、街は昼時、賑わっている

「逃げてきたけど…」

行く宛など無い

ドンッ！

「うわぁっ！」

誰かにぶつかり、しりもちをつく

「おい、気をつけろよ」

ぶつかったのは厳つい男

その時、サッ！と前に出てきた影が

「申し訳ございません、私の息子でございます。
私の不注意で、とんだご迷惑をおかけいたしました」

頭を下げる女

「お前、大川か」

「偶然ですね、山本先輩」

頭を上げ、向かい合う

「え？お前、コイツと知り合いなのか？」

唖然とする半助

「元職場の先輩だよ」

「お前、子持ちだったのか…」

「まぁ、そんなとこです。私はこの子の里親です。自称ですけどね」

チラッと半助を見る

「そうか…」

陣内も半助を見る

初対面の男に見つめられ、戸惑う半助

「コイツ、土井家の子息じゃないだろうな」

「流石先輩お目が高い、そうですよ、土井家の一人息子、土井半助です」

悪戯っぽく笑ってみせる

「お前、どれだけ危ないことをしているのか分かっているのか？」

半助は話しについていけない

唯一分かるのは

この人達は、裏の人間だと言うことだけ…

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