16話 ページ18
料理も全て作り上げ、部屋の飾りつけもバッチリ。
あとはブチャラティさんがアバッキオさんを連れてくるのを待つだけとなった。
A「いや、ごめんねフーゴ。いきなりブチャラティさんと担当変わってもらったりなんかして」
フーゴ「いえ、全然いいんですよ!むしろ…その、2人で同じ時間を過ごせて嬉しかったです。」
A「そうだね、フーゴ料理上手でびっくりしたよ」
下を向きながらもじもじと答えるフーゴに違和感を持ちつつ、風船やら紙やらできれいに飾りつけられた部屋を見渡す。
フーゴ「少し雑なところもありますが華やかでいいですね」
A「ね!あれ、ところで2人はどこに行ったの?」
2人の声がないということはここではなくとこかへ行ったのだろうか
フーゴ「あぁ、2人ならドッキリのトップバッターは任せろ!とか言ってどこかへ行きましたよ。」
あの2人が一緒にドッキリか、なんだか凄いことになりそうだな
フーゴ「少し遅れて登場するらしいので先に進めてていいそうです。」
A「そうなんだ。」
2人で同じソファに座る。沈黙が続くが嫌な気はしなかった。
1時まであと10分。今頃ブチャラティさんはケーキを受け取りアバッキオさんを迎えに行っている頃だろうか。
バラを受け取ったあの日からブチャラティさんといる時間は多くなった。
バイトの帰りも私が終わるまで待っていてくれて一緒に他愛もない話をして帰ったり、何度か手を繋いで帰ったりしたこともあった。
どうして何も言ってくれないのだろう、と不思議には思うのだが聞く勇気わ覚悟は私にはない。今が幸せだと思う一方このまま受け身のままの私でいてもいいのだろうかと感じていた。
ミスタに言われた自信のこと。シェフに言われた過去を見つめること。
この2つを解決することが1番の近道なのだろう。
フーゴ「A?どうかしたんですか?難しそうな顔して」
A「フーゴ…。フーゴは思い出したくない過去とかある?」
楽しいパーティーの前に話すようなことではないかもしれないが、誰かに聞かずにはいられなかった。
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鈴木(プロフ) - 星ひかりさん» コメントありがとうございます。完結までまだまだ長い時間がかかるかもしれませんが今後ともよろしくお願いします。 (2019年1月28日 0時) (レス) id: 73a3f062ce (このIDを非表示/違反報告)
星ひかり(プロフ) - とても面白いです!ブチャラティと主人公の近すぎない?関係性がワクワクします笑 (2019年1月19日 22時) (レス) id: e88cb9089a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鈴木 | 作成日時:2018年12月27日 23時