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「できたぞ」
『わ、ありがとう』
小さなお椀を手にした大輝が、ラグに腰かけたわたしの隣に座った。
お粥を掬ったスプーンを向けられて戸惑いながらも口に含む。
おいしい?と聞かれ頷けば顔を綻ばせた。
「Aの友達が店来て、寝込んでるって教えてくれたんだ。」
『…そうだったんだ。ごめんね、わざわざ来てもらって。』
「…ほんとはさ、俺に一番に連絡欲しかった。」
『えっ?…それは、』
「わかってるよ。全部教えてもらった。けどAが辛いとき傍にいさせてほしいんだよ。」
テーブルにお椀を置いた大輝はわたしの頬を両手で包み込んだ。
額が触れて至近距離で瞳が揺れる。
そのままぎゅっと抱きしめられて大輝の香りに包まれた。
背中に腕を回す。ずっと大輝のそばにいたい、そう願った。
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作者名:Risa x他1人 | 作成日時:2019年8月28日 16時