夢中さ、キミに Hidaka.U

Crazy you 8 ページ8

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「 お水、飲んだら落ち着きました！ 」


少しフワフワするけど、出口に向かって…うん、いけてる、大丈夫。




飛貴「 まって、まだフラフラしてるじゃん。真っ直ぐ歩けてないからダメ。」


「 でも、」


神宮寺「 お店のことなら大丈夫だから。ね？座って。」



飛貴「 ジンさんもこういってるし、大人の言うことには甘えましょうね〜 」


飛貴さんに肩を支えられながらソファへ逆戻り。





「 …元彼に浮気されて、その帰り道にイケメンに介抱されるって、どんな人生なんですかね、 」



飛貴「 元カレに、浮気…されたの？ 」





ああ言っちゃった。さっきまで見ず知らずだった人に、話しちゃった。 お酒の力って、凄いんだ。





「 ふふっ、笑っちゃいますよね？


生々しいお話ですが、そういう雰囲気になったんですけど、彼氏がレミって女の名前呼んだんです。



私以外の女の名前、こんな雰囲気で呼ぶかって喧嘩してたら、その女が彼氏の部屋に合鍵使って何食わぬ顔で入ってきて。



修羅場かと思ったら、その女勝ち誇った顔で２番目の女この人？って言ったんです。



腹が立って仕方なくて、取り敢えずその女追い出して元カレ問い詰めてもごめんしか言わなくて。



嫌んなって振ってやりました。てか、この状況私が振られたって言うんですかね？ 」



自嘲じみた乾いた笑い声が出て来くる。




飛貴「 だから、はだけた服で裸足だったんだね…、」



納得がいったような顔をしている飛貴さんを見ると、聞きたかったのに我慢していてくれたみたいで、やっぱり大人だな。



「 変な話してすみません、あっ、これありがとうございました 」




肩のジャケットを返そうとするも、飛貴さんの手で阻止される。




神宮寺「 ここは飛貴に甘えときな？こいつなら、ジャケットの一つや二つどってことないから。」


飛貴「 ちょっとジンさん？！それは無いですよ、！？でもまあ、Aちゃんの為なら、どってことないかな 」





「 …すみません、ほんと。靴と一緒にお返しします今度。」



飛貴「 それこそ靴のサイズあってないよね？ほんとごめんねそんなのしかなくて… 」



「 これ、本当にお借りしていいんですか？ 」



飛貴「 ん？大丈夫大丈夫！もう飽きた頃だったし！ 」




今日買い換えたというピカピカの飛貴さんの革靴と私の履いているそう古くないであろう磨かれた革靴を見てまた申し訳ない気持ちになる。






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