スノードロップ 2【HiranoSho】 (ページ7)

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今年も男たちがソワソワする季節が到来する。

廉「今年はいくつ貰えるかなー。」

海人「去年の記録突破したいよね。」

『海人は既婚者、廉は女が居るからゼロだな。』

海人「夢をぶち壊さないでよー！」

Aちゃんが席を外した隙にメンズトークが始まる。

廉「まあでも紫耀は今のところ最多記録更新中だもんな。」

海人「毎年吐きそうなくらいチョコの匂い漂うよねこの部屋。」

確かに、毎年食べきれない量のチョコレートを貰って申し訳ないと思いながら弟に分けたり何なりという感じ。

海人「紫耀は去年いくつ貰ったんだっけ？」

『んー、100くらい？ちゃんと数えてないから分かんないけど。』

廉「俺が見た感じ150はあった。取引先からも郵送で平野宛てで来てたし。」

流石に取引先からのチョコレートは会社宛にして欲しいものだけど。

「へー、モテモテですね。平野さん。」

『うわっ、いつの間に戻ってきてたん？！』

「都合悪かったですか？また席外しましょうか？」

ノックをして入ってきたAちゃん。

やましい話を聞かれたわけじゃないけど、

『なんか、ごめん。』

「私、なんで謝られてるんですか？笑」

誤解をされたくなかったから謝ってみたけど、この話を聞いても余裕そうに微笑むAちゃんには関係の無いことか。

「皆さん、甘いものは食べられますか？」

廉「おん！」

海人「食べれる！」

『 ……。』

「平野さんはダメですか？」

『え？！あ、食べれる！』

わざわざ事前調査までするってあれでしょ？バレンタイン作ってもいいかなーってやつでしょ？

ルンルンしちゃう。

でも、Aちゃんから貰ったら勿体なくて食べれなさそうだなーって、俺は単純か。

『楽しみっ！』

「私があげるとは言ってませんよ？」

そういうフリでしょ。

うんうん、俺は分かってるんだからね。