スノードロップ【HiranoSho】 (ページ31)

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冬本番、会場内の空調もそこそこで震える俺ら。

廉「なんでこんなに寒いん？」

海人「 Aちゃん達、大丈夫かな。」

『ほい、これ。』

カイロと飴玉を二人に握らせる。

廉「ホント紫耀って、顔に似合わず年寄りの感覚もってるよな」

『俺の親切をそういう受け取り方するのか！』

海人「まあまあ、紫耀はいつも以上に声出しずらそうだしね」

いっただっきーと飴を口に放り込んだ海人を見て、廉も飴玉を口に入れる。

レーンに並んだ頃には、カイロが機能し始めていてポケットから手を出したくないとも思った。

「あー！紫耀くん！」

その声で一瞬にしてポケットから出た手は脳みその判断すら待たない本能に従った動きをした。

『なあ、寒くないん？ちゃんちゃんこ着ると暖かいで！』

衣装を身にまとったAちゃんの傍には、電気ストーブが置いてあるけど、絶対寒さ対策になってない。

「ちゃんちゃんこって(笑) 紫耀くんの手は暖かいね。」

『笑ったな？！おばあちゃんに言い付けてやるぞー、ちゃんちゃんこは暖かいんだぞー』

ニコニコ俺の話を聞いてくれるAちゃんは今日も天使だ。

『このカイロ、Aちゃんにあげたいんだけどなあ。』

ポケットから出したそれと近くのスタッフさんを交互に見るけど、当たり前に首を横に振られる。

「ふふっ、気持ちだけで嬉しいよ。」

あー暖かい、その言葉と一緒に恋人繋ぎにされた手は時間ギリギリまで離れることは無かった。

やっぱ最高に天使だった。

その日何回目かの回で、声を出しずらそうにしてるAちゃん。

「せっかくの貴重な時間をごめんね。」

『こののど飴、凄いスッキリするから試しに買ってみて？』

喉が弱い俺なりに試したのど飴の中で一番効果もあるし、クセもない飴でおすすめ出来る。

「分かった！」

この次の握手会で、のど飴を買った話と、効果についてバッチリ語ってくれたのを、嬉しすぎて海人たちに自慢しまくりだったのを覚えている。

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お気に入り作者850人超えありがとうございます！

嬉しくてスマホ落としそうになりました(笑)

永瀬くんメインのお話も更新しているので良ければ見てください(^^)

Rinでした！