スノードロップ【HiranoSho】 (ページ15)

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なんかやばい。

ネクタイ選んでくれたあたりからなんか変な気分になって。

そんで、玄関を出る間際の顔の近さ、これまたヤバイ。

キスできると思った、いや流石にしないけど。

極めつけのネクタイキュッはノックアウトやん。

俺ってこんなに免疫無かったかなとか、考えてしまう。

廉「なんや、紫耀は今日もご機嫌やなあ」

海人「 Aちゃんと何かあったの？！」

『なんか、ありすぎでパニック』

その後、ふたりに誘導尋問かのように話を全部聞かれたけど。

『家政婦ってこんなもんなん？』

海人「なんか、彼女みたいじゃーん！」

廉「まあ、まだ一日目だっていうのに、紫耀がパンク寸前ってかなりやばい気がするわ」

『 …なあ。ネクタイの結び方知ってたんよ』

廉「へぇー」

『やっぱ彼氏とか旦那さん居るんかな？』

海人「名探偵岸優太を召喚しちゃう？」

『いや、そこまではせんでええねんけど』

廉「ﾊﾊｯ岸さん残念やわ笑」

秘書課の岸くんは話した内容でその人の情報を推測をするだけだから今の俺にはきっと役に立たない。

自称名探偵らしい。

『あー、もうちょい女のコで遊んどけば良かったなあ』

海人「クズ発言フラグだけどそれ」

『遊ぶってあれやで？普段のお喋り…会話ってやつ？』

廉「いや、今更すぎてお前は小学生か！」

『俺、女の人に対する免疫が無いんかもしれへん』

彼女を目の前にすると、どう接するのが正解か分からなくなってしまう。

今までの彼女には同棲は無理と拒み続けてきたし、
女性社員とも必要最低限の会話しかして来なかった。

今更、過去の自分を少しだけ悔やむ。