尾行してたら秒で疑われたから適当に誤魔化したけど全然バレなかった俺の話する？【名探偵コナン】

3秒 ページ4

「クソ、どこであんな野郎見つけやがった……」

ジンは煙草を噛み潰す勢いで歯ぎしりする。

恐らくずっとつけられていたのだろうが、途中まで全く気配に気づかなかった。ある場所を通り過ぎてから急にからかうようにその存在を主張してきた。

その後振り切ろうとしても常に一定の距離を保たれ、裏路地に入ってからはさらに馬鹿にするような行動に拍車がかかった。

1度離れたかと思うとすぐ近くに気配を漂わせ、またすぐに消える。

それを5分も繰り返されたのだ。こんなにはらわたの煮えくり返ることは無い。

どうにか誘き寄せて情報を吐かせてみたものの、大した収穫は得られず。バーボンかベルモットの手の者だと見当をつけたが真偽は不明。

長年の経験でジンには分かっていた。

ああいう目をした奴は、どんなことをしてもあれ以上の情報は吐かないと。

嫌になるほど優秀な野郎だった。

ならばせめてもの仕返しにと送り返したわけだが、それにしても腹が立つ。

危害を加える気があったかは知らねえが、せいぜい泡をくって無様な姿を晒しやがれ。

犯人が分かり次第罰を与えてやる…。

ジンは煙草を吐き捨て、思い切り踏み潰した。

4秒→←2秒

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す