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#31 貴方side ページ31

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「ね、その傷なに?」


3時限目の休み時間。


蛍くんが私の手の甲を指さしながらそう聞いてきた。




『んー、あ、これ?』



あ、バレた。と思った。







「うん。火傷?」

『……うん』

「調理実習?」

『…………うん』






2、3時限目の調理実習で、手の甲を火傷するという高難易度の技を
きめてしまった私。




その時は痛くなかったんだけど、今更ジンジンしてきて痛くて
困ってた。








「保健室、行くよ?」

『……はい』






グイ、と火傷してない方の手を掴まれ、蛍くんに着いていく。






そして保健室につき、ノックをしてドアを開けた。





が、



『いる?』

「いない」



先生不在。







てか、珍しく誰もいなさそう。









『どうす…わっ、』




どうする?そう聞く余地も無し。


蛍くんにされるがまま、保健室の椅子に座らされた。







「…なんで言わなかったの?」




蛍くんは、不機嫌な声で言いながら
なにかを探していた。




『ごめんなさい』

「傷跡残ったらどうすんの」

『そこまで考えてなかった…デス』





蛍くんは、保冷剤を発見した。






「馬鹿」

『ごめんなさい』





蛍くんは、保冷剤をガーゼで包んでから、火傷したとこにあてた。

そして包帯でぐるぐる巻にされる。








「………馬鹿」

『何回言うんですか…?』

「……………………気づかなくてごめん」






私はそれまで、蛍くんに手当されていく手を見ていたが

そう言われ、反射的に蛍くんの顔を見る。







「……こっち見んな」





蛍くん、口調が乱れてます。






そんなとこもかっこいいです。









「出来たよ」

『ありがとう、蛍くん』




器用に巻かれた包帯。

さすがバレー部…日頃のテーピングがこういう時に活きるのか……






と1人で感心していると




「なにそんなに見てんの?」


蛍くんは保健室のドアを閉めながら言った。




二人並んで歩く廊下。






『私、蛍くんに色々やってもらってばっかりだなぁ、って』

「……いいんじゃない?別に」

『なんで?』

「僕はAのことが好きだから、やってるだけだし」






おうっふ


蛍くんの口から、“好き”って出てきた…









『ありがとう、蛍くん』






嬉しすぎて、ニヤけてしまう……





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設定タグ:ハイキュー!! , 月島蛍 , 烏野高校   
作品ジャンル:恋愛
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あいうえお - 本に手が届かない夢主ちゃん、定番だけどかわいい(*´˘`*)それをなんでもない顔(想像)で取ってあげるツッキーも何もかもが尊い....とっても面白いです! (3月6日 1時) (レス) @page16 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ(プロフ) - てけてけさん» こんにちは。今回はコメントありがとうございます。訳あって別なアカウントから返信しておりますが、正真正銘、この作品を書いていたハルカです。この件につきましてはお知らせという形で作品を更新させて頂きました。今回のご指摘、本当にありがとうございました。 (2020年3月4日 10時) (レス) id: ceba397b5d (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ(プロフ) - 飴ちゃんさん» こんにちは。今回はコメントありがとうございます。訳あって別なアカウントから返信しておりますが、正真正銘、この作品を書いていたハルカです。この件につきましてはお知らせという形で作品を更新させて頂きました。今回のご指摘、本当にありがとうございました。 (2020年3月4日 9時) (レス) id: ceba397b5d (このIDを非表示/違反報告)
てけてけ - 初コメ失礼します。数年前に発見して以来、何度もサイトを訪れてしまうほど、ハルカ様のファンです。さて、別の作者による本作品のパクリについてはご存知ですか?(厳密に申しますと、赤葦君オチの別の作品もパクられておりますが。) (2020年2月13日 0時) (レス) id: 86d6650740 (このIDを非表示/違反報告)
飴ちゃん - すっっっごいおもしろかったです!あの、1つ気づいたのですが、同じ題名で、似たお話がありましたが、大丈夫なのでしょうか…?(他の作者の作品っぽいです) (2019年11月5日 18時) (レス) id: 3e3ede44b2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハルカ | 作成日時:2016年11月1日 0時

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