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「お前は留守番してろ」


銀ちゃんにそう言われて早数時間
いや、意味がわからん。

あのインターホンはやはり依頼を告げるもので、依頼人のおばさまはいなくなった猫を探して欲しいと依頼してきた。

猫探しなんていつもやってる事だ、いつまで経っても慣れはしないけれど依頼ならば、お金が入るならば全力でやるぞ!と意気込んでいた。

靴を履こうとすれば冒頭のセリフを銀ちゃんに告げられる。
正直に言おう、意味がわからない。
なぜ私が留守番なのか、と聞けば

「たかが猫探しに全員でなくていいだろ。ほかの依頼来た時誰もいなかったらどうするんだ」

と、妙に納得のいく話をされる。
だが思い出して欲しい、私の頑張りも虚しく今のご時世万事屋を頼るほど困っている人なんてほんのひとにぎり。

そのひと握りが一日に何度もここを訪れるわけが無い。
なにか裏があるはずだ。こっそり後をつけよう

と、思っていたのだが
起きてしまったんだよなぁこれが

私指名で依頼が来てしまった。
銀ちゃんもしかして千里眼とか持ってる?と疑いたくなるレベル

依頼人はそこそこ歳のいった男の人、おじさんだ。
話を聞いてみればおじさんはとあるお店の経営者らしい。
だがそこの従業員の数名が風邪やら不慮の事故やらその他もろもろで出勤出来なくなり人手が足りないらしい。

そこで私に声がかかった。
だけど私なんかでいいのか?と思うわけである。
まあ私見た目良し力ありって感じでなんでも出来ちゃうんだけど

おじさんに聞けば食い気味で私がいい私にしか出来ない、などと言う。まあ見る目あるんじゃないのと照れるわけだ。


「おじさんどんな店経営してんの?」

「キャバクラだよ」


ん???
んんん?????
キャバクラ?????????

キャバクラってあの新八のお姉さんが働いてるとこ???お客に媚び売りまくるとこ???お酒????え???
私にしか出来ないとか正気かこのジジイ??


「いや、やっぱ、キャバクラは、、」

「働きに応じて依頼金も弾ませようかと思ったんだけど」

「がんばりまーす!!!」


チョロいとか言うな知ってるから。



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作者名:くずもち | 作成日時:2020年3月3日 17時

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