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今まで20年間生きてきて「私はダメなペットです」と書かれた板を持たされたのは初めてです。屈辱的

反抗する気力も失ってぼーっとする私を見つめる沖田くん。なんだよ文句あるのかよ言いたいことあるなら言えよ、と思うものの実際何か言われたってやる気がなくなった今反論はできない。

私の中のストレスが蓄積するだけだ。
そしてそのストレス発散の吐け口の相手がもしかしたら銀ちゃんだったり土方さんだったりするかもしれない。

予測不可能の変化球のため、相手のためにも沖田くんには黙ってて欲しい。黙ってたらただのイケメンか、ムカつくな。


気持ち的には百面相だけど表情には出ていなかったのか、それともそれすらツッコムのも億劫に感じたのか、沖田くんは思い出したかのように私にこう告げた。
「飯行くか」と。

それにより私の先程までの死んだ顔はうそのように生気を取り戻す。ご飯?今ご飯って言った?もしかして米の隣におかずとか置いてある系のごはん??

私の期待は膨らむ。首輪は相変わらずだけどご飯が食べれるなら子の際どうだっていい。ご飯が食べれるということに首周りの煩わしさは一瞬で消えた。ご飯は偉大である!

真選組内の食堂に連れていかれる。
気づけば夕方の5時過ぎ、思えばゴミみたいな一日を送ってしまった。

隊士もちらほら、私の方を見ては気の毒そうな表情をうかべる。そんな表情浮かべるんなら助けろよ。

日替わり定食は生姜焼き定食らしい。
思えば何日ほど肉というものを口にしていないか、牛じゃないことは残念だけどこの際豚でも愛でてやろう。


「沖田くん私生姜焼き定食!!日替わりのやつ!!」

「おー、取ってきてやらァ」


なんて優しいの、首輪がなきゃ惚れてた。いや嘘だけど。
鎖はどこにも繋がれてない、逃げようと思えば逃げれる。だけど待ってたらご飯が、肉が、生姜焼き定食がやってくる。ちょっと逃げるわけにはいかないなぁ。

だけど私は沖田くんが持ってきてくれた生姜焼き定食を見て絶句する。


「え、ご飯ってこんなに赤かったっけ」

「赤飯でさァ」

「無理があるだろお前舐めてんのか!!!!」


つやつやの白米の姿はどこへやら、真っ赤に染った米のひとつぶひとつぶを見て私は泣いた。それはもう3歳児のように。

そうしたら同情した土方さんが土方スペシャルをくれたけど正直いって赤飯(仮)といい勝負だ。

肉だけ食べて鎖は引きちぎって帰った。
絶対泣き寝入りしてやる!



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作者名:くずもち | 作成日時:2020年3月3日 17時

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