ドリムの長女は優等生 (ページ6)

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あれからは"天使"…いや、Aと行動することが多かった。

Aは思っていたよりも、気さくで話しやすかった。

誰に対しても優しくて、先生やヒョン達に指摘されたことは素直に受け入れる。
エリートだからって、人をバカにするようなことなんて全然ない。

だから、常に自然体でいれて楽だった。

それに……

「A、なんか歌ってよ。」

『なんかって……一番難しいやつじゃん…。』

Aはとにかく歌が上手かった。
あの日、テヨンイヒョンに「Aはダンスとかはやったことある？」って聞かれたときに『歌なら…一応聖歌隊だったので…』と答えたから一曲だけ歌ってもらった。

そしたら、もう……。
賛美歌だったんだけど、誰が聞いても分かるくらいに上手かった。ドヨンイヒョンなんか驚き過ぎて声出てなくて笑

ダンスとかラップは初心者だったけど、真面目だからめっちゃ練習してて、すぐに自分のものにしていた。

まさに「秀才」という言葉がよく似合う。

あの日の俺に教えてやりたい。

お前の前に現れた"天使"は、優しくて、素直で、努力家な良い奴だよって。

　

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だけど、唯一、どうしても聞けないことがあった。
いや…聞きたいけど、聞けないみたいな…。

「なぁ、あれって地毛なのかな？」

「肌白すぎねぇ？」

「目の色も……ちょっと気味悪いよな…。」

ヒソヒソした声で俺達をチラッと見ながら話す何人かの練習生達。

…そう、Aの見た目のことだ。

完全にアジア離れした髪色と瞳の色。
でも顔の彫りはそこまで深くもなくて、どこかアジアっぽさを感じる。

ヨーロッパとかのハーフかな？

俺はあの人達みたいに、気味悪いとかは全然思ってないし、むしろ魅力的で大好きだ。

Aのことだから聞いたら教えてくれるとは思うんだけど、なんだか聞いたらいけないタブーのような気がして……。

俺だけじゃない。
ヒョン達も弟達も、この話題には誰も触れなかった。