ドリムの長女は優等生 (ページ4)

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2015年3月末

韓国に来て約三年が経って、それなりにこっちの生活にも慣れてきた。

"アイドルになる"という夢を持って、カナダから一人でこっちに来た。
初めはやっぱり家族が恋しくて、すごくしんどかったけど、今では大切な兄弟ができたから大丈夫。

午前中は高校に行き、午後からは早退してレッスンを受ける。
大変な毎日だけど、夢があるから頑張れる。

今日だって、いつも通りの一日になる……はずだった。

バタンッ

「ほらっ！ここよ！入ってきて！！」

勢い良く開いた練習室の扉と息を切らしながら入ってきたスタッフさん。

ここに招待するということは新しい練習生だろうか。

俺達にとって新しい練習生が入ってくるというのはひとつの楽しみでもある。

それもあんなに慌てたようにするなんて……もしかしたら、めちゃくちゃすごい奴なのかもしれない。

どんな子なんだろう

どんな声をしてるんだろう

どんなダンスをするんだろう

想像するだけでワクワクする。

だけど……

『し、失礼します……えっ…？』

その瞬間に思わず息を呑んだ。

染めているとは思えない栗毛の髪

透けてしまいそうな白い肌

そして…空のように青い瞳

明らかに俺達とは違うオーラがある。

あぁ、天使って本当にいたんだ…。

自分でも気づかないうちに、今までに見たことがない、その美しい瞳に吸い込まれるように"天使"を見つめていた。

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HC「女の子…？」

ドンヒョガの声で現実の世界に連れ戻された。