ドリムの長女は優等生 (ページ14)

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2016年某月

韓国のSM Entertainmentという芸能事務所に入って約5ヶ月。デビューすることが決まった。

俺が入るグループは"無限拡張"という新しい概念を持ったグループらしい。いくつかのユニットに分かれていて、その中でもNCT DREAMっていう青少年ユニットだ。

……正直、自分でもよくわからない気持ちだった。

10年練習生をやってもデビューできない人だっている、だからこんな短期間でデビューが決まった俺はとても恵まれてるんだと思う。

それは分かってはいるんだけど…

"何を喋ってるのか分からない"

そう、言語の壁があったから。

そりゃ、こっちに来て半年も経ってないのにそんな簡単に話せるようになるわけない。
だけど、こっちで活動するんだから話せないのは大問題だ。

RJ［チョンロ…大丈夫か？］

［うん…。］

一緒に非公開練習生としてデビュー組に選ばれたロンジュニヒョン。ヒョンは韓国語がすごく上手で俺が困っている時にいつも通訳をしてくれた。

RJ［分かんねぇことあったら言えよ？］

［ありがと…。］

これから、公開練習生…ルーキーズの人達に直接会うんだ…。

ちゃんと自己紹介できるかな

何を言ってるか聞き取れるかな

仲良くできるかな

それ以外にも不安なことは数え切れないほどある。

緊張して、何もしなくても心臓の音が聞こえるくらいにバックバクだ。