[文豪ストレイドッグス]もう一度、この手を引いて[芥川龍之介]

過去編17 ページ40

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私も部下を従える程の地位を手に入れた


首領直轄の遊撃隊"黒蜥蜴"


その部隊の十人長になったのが、15歳のとき


紅葉姐様の元から離れ再び首領の元へ降った…


しかし、そこには私が嫌いな人が二人いる


一人は長である森鴎外、そして、もう一人は太宰治


そして今日は森鴎外に呼び出されている


｢Aちゃん久し振りだねぇ、昔みたいにドレス着てくれないかい？｣

｢嫌です、首領｣

｢おやおや反抗期かい？まぁそう言うお年頃だから仕方ないねぇ…それじゃエリスちゃん｣


いやいや、言って逃げ回るエリス嬢…


私も昔は首領の着せ替え人形とされていたから


トラウマスイッチだ


｢A助けなさい！｣

｢エリス嬢、貴方は何を着ても童話のお姫様のようで、可愛らしいですよ

今度、私にお洋服を選ばせて頂けませんか？｣


｢Aが選んでくれるの！？着る！それなら着る！｣



やはり、私は子供が好きだ…

何処までも純粋で綺麗で…



｢ところで首領、私に何か御用があるのでは？｣



あぁ、そうだったよと首領が言い書類を渡された



｢これは…｣


｢太宰くんの部隊と共同の作戦があってね
黒蜥蜴の指示をAちゃんに頼みたくてね

気が進まないかい？｣


｢いえ、任務に私情は挟みません｣



首領の部屋を出て自室へ戻ろうとしたとき、太宰治が部下とこちらへ歩いてきた


｢次の作戦、黒蜥蜴の指示は君がとるんだって？

足を引っ張らないでくれ給えよ｣


｢それは貴方もですよ、太宰さん｣


太宰治の部下から不満が漏れた



『こんな子供が？』


｢何か仰りましたか？

甘く見ないで頂きたい…貴方も眠りますか？｣


｢おー、怖いねぇ流石中也の部下だ血の気が多くて困るよ｣



軽く舌打ちをして、私はその場から立ち去った



本当に嫌味な奴だ…中也兄さんが糞太宰って言うのわかる気がする




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