【 wrwrd / 男主 】 生憎 君には興味無し

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「へぇ、去年の３年生…」

「せやねん、前からAの事狙っててん」

「卒業しても来るほど…あー、ほんま怖いで」

『なぁ、ゾム。俺の昼飯頼んでたよな』

「あ、これやろ？」

そう言って出されたおにぎり5つ
おかずは持ってきている
勿論、お金は自分で出した。ゾムに渡していた。

「ほんまよく食うわ」

「そんな量食べて体型維持よぉ出来ますね」

『俺太らへんねん』

「俺も」

「ええなぁ、」

部室で昼飯をたべながらそんな会話をしている
そして、またノックの音が聞こえた
ほんまに嫌やで、もう。

ここに来るやつはろくな奴はいない、俺らがそうだ。

が、生憎ここには鍵がない。
「入りまーす！」の声で扉が開く

案の定、夢原だった
その後ろから「楽ちゃん速いて…！」なんていう、３人の声が聞こえた

…あーあ。あの3人は別にいい…が、夢原が来て少し変わった

「私も食べたいです！」

「…どうする？」

「俺に振んなし」

『俺嫌やねんけど…』

「…俺も」

聞こえない程度の小声で会話をしていれば、夢原がショッピくんとゾムのあいだに入ってしまった
遠慮ってもんはないのな

「ほんまごめん、シッマ、どうしても食べたいって言うねん…」

「あぁ…そうなん、ええんちゃう…？」

そんなシッマの顔は引き攣り、ちょっと苛立ってるのが見えた

夢原はゾムとショッピくんにベッタリ。二人ともかなり不機嫌な顔

…あーあ、気が抜けると思ってたのになぁ。またこれか


────


──


「ベース？は誰担当ですか？」

「…俺やで」

「ショッピ君か…！じゃあこのドラムは…？」

「俺」

「ゾムさん…へぇ、似合ってます…！えーと、ボーカルは…」

「俺やで」

「コネシマさん…！私と同じだ、」

そう言って、ドラムやベースをぺたぺたと触っていく
楽器は特に触られるのが嫌だ、壊されたらたまったもんじゃない

「じゃあギターは…」

『…俺』

「…へぇ」

そんな冷たい言葉と共に、持っていたギターを荒くスタンドに置いた
今…ガチャンッて音がしたぞ…

いや、流石に…あかんやろ、

「楽ちゃん、あんまし触ったらあかんで」

「あっ、ごめんなさいっ！ちょっと触ってみたくて…」

「なら俺らの触らせてあげるから！」

やばい、そう思ったのか鬱先生とロボロさんが必死にやめさせようとしていた

シャオロンさんは俺に「ほんまごめん…」なんて謝っていた

『…あいつ、常識を知らへんのかいな』

人のものは大事に扱う、って言う常識を

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