6話 御幸side ページ7
「かっこよく描いてね♡」
『まじキメェ、描きたくねぇ、描くなら倉持がよかった。なんなら誰も描きたくない』
からかうようにピースをして、そんなことを言うといおちゃんがブツブツと呟き始めた
あーあ、まぁた俺は地雷踏んじゃった？
…それにしても愚痴をこぼす割には物凄い集中して描いてくれてんじゃん？俺すげぇ嬉しい
倉持は相手が美術部だ
…いや、美術の先生、だ。
笑えるだろ？一人足りないからだってさ
＿＿
＿
数分経った頃、いおちゃんが口を開いた
『…おら、描けた』
バンッ、とスケッチブックを机に叩きつけるかのように俺にその絵を見せてくれた
えー…なに…写真みたいじゃん…？
「…写真…？」
無意識のうちにそう口走っていた
『ンなわけあるか、ちゃんと描いた』
いおちゃんがそう言ったあと、その場に沢山の人が群がってくる
「Aすげぇ！」
「ちょーうまいじゃーん！御幸君いいなぁ！」
そんな言葉の中、ある一言が耳に残る
「俺も描いてくれよ！」
…その言葉から皆便乗して「描いて、描いて」とAに群がる
『はっ！やだねぇ！俺御幸と倉持しか描かねぇから！写真でも刷っとけ！ばぁか！』
そう言い、逃げるように俺の元に来たA。
…そう言われて、心底嬉しかった
倉持がいるのは少し引っかかるが…『いいよ』と言われるよりは全然いい
「嫌って言われてんだから引き下がれよ、図々しい」
『…お前まじで友達居なくなるぞ』
「うるせ」
『ぼっちの癖に』
「……」
『言い返せないかぁ、そうかぁ。ま、俺には関係ないけどさぁ』
ははー、なんて感謝も述べずに自分の席に戻る
…そういや、俺も完成したんだった
「…ほら」
こいつのあとに出すのはかなり恥ずかしい
だってさ、天と地の差があるんだぜ？
誰だって嫌だろ
『おっ、俺かっこいいじゃん』
「お前が描いた俺よりは全然だろ」
『…まぁ、確かになぁ。俺こんなつり上がった目して無いもん。
なぁ！倉持ぃ！』
同意を求めるかのように終わった様な倉持を呼ぶ
なるべくこの二人の時間を終わらせたくなかったんだけどな
「うっわ、お前…Aこんないかれた顔じゃねぇよ…」
『そーだそーだ！！』
「そういうお前は…」
「ヒャハッ！俺これ、御幸よりは全然ましだろ！？
なぁ！A！」
『おっ…！お前先生の顔すげぇなぁ！上手くかけてんぞぉ！』
そう言われて満更でもなさそうな倉持
…俺だってああやって褒められてみたい。
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俺(プロフ) - TAINさん» ありがとうございますっっっ…！好きなものはいくらでも書けるんで！大丈夫です！頑張ります！ (2019年3月30日 0時) (
レス) id: f45de2f027 (このIDを非表示/違反報告)
TAIN - だ、ダイヤのAまで。。無理しちゃダメですよ！！まぁ、がんばってください！ (2019年3月30日 0時) (レス) id: 091e46b26b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：俺 | 作成日時：2019年3月28日 21時
