32話 倉持side ページ33
昨日の夜中、御幸に叩き起されて無理矢理外に出た
そしたら誰かの怒鳴り声
…きっと御幸はこれに気づいて起こしたんだろうか
そして寮と寮のあいだの通路、そこには自販機が置いてある
そこで見てしまった
Aが、押さえつけられて、苦しそうに抵抗しているのを
思わず足が出た
飛び蹴りをかましてやった
1度、痛い目見ないとわかんねぇ野郎だろうから
そして "俺の"Aなんてカッコつけたことを言ってしまった
…結構…キマってたと思うのに…御幸のせいで台無しだ
──
─
『昨日はありがとなー』
「おー、倉持起こして悪い」
『…なるべく倉持には知られたくなかったんだけどなー…ほら、案の定飛び蹴りかましてたじゃんか』
「まずは手か足が先に出る馬鹿だからなぁ」
朝になれば、教室で御幸と二人で話すA
俺は貶されているのか褒められているのか
…いや、間違いなく貶されている
「…助けてやったのにそんな言い方はねぇだろ」
『ん…もっち助けてくれてありがとなぁ』
「…んだよその もっち って」
『…ほら、沢村が"もっち先輩"って言うじゃんか
もっちって響きいいなぁと思ったんだよ』
「…バカじゃねぇの…」
今日もそんな他愛のない話をする
それに対して御幸は「俺もアダ名！！」なんてらしくない事を抜かしてる
そしてAから出てきたアダ名が
"メガネ"
"ぼっちメガネ"
完全にdisって来てる
『そんな落ち込むなって、好きな飲み物奢ってやるから』
「…ん、それなら許す」
「は、じゃあ俺も奢れよ、散々貶してただろ」
『あれはいいの、俺らにしては最高の褒め言葉だから』
「そうだそうだ」
御幸もそれに乗ってくる
俺は最高に腹が立ってんのによ
…それでも、二人が自販機に向かうので俺もAの横に並んでついて行く
右側が御幸なら俺は左側だ
…この隣を誰にも取られたくないから。
…
『ほれ御幸
…倉持も落ち込むなって。ほら、俺のおすすめ』
「つっ、めたっ！？」
「今やばいくらいビビったよな倉持」
プークスクス、なんて腹の立つ笑い方をする御幸を無視してAから飲み物を受け取る
…最近、Aの対応が優しくなったような気がする
言葉は厳しいところもあるけれど、前よりも避けられないし、普通に話してくれる
何より、撫でても抱きしめても、嫌な顔一つしなくなった事だ
「…俺らも進歩したな…」
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俺(プロフ) - TAINさん» ありがとうございますっっっ…！好きなものはいくらでも書けるんで！大丈夫です！頑張ります！ (2019年3月30日 0時) (
レス) id: f45de2f027 (このIDを非表示/違反報告)
TAIN - だ、ダイヤのAまで。。無理しちゃダメですよ！！まぁ、がんばってください！ (2019年3月30日 0時) (レス) id: 091e46b26b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：俺 | 作成日時：2019年3月28日 21時
