【 ○○○○A / 男主 】 お前らなんか大っ嫌いだ！

18話 ページ19

『あぁー…暑かったぁ…。次なんだっけ、部活対抗…？』

「ヒャハ！汗だくじゃねーか！
次は部活対抗、俺アンカーだから覚悟しとけよ！」

「俺一番最初ー」

『…俺は最初と最後だよなんだよ、お前らかよ…』

そうだ、俺は2回走らないといけない
他の部活は大体6人で走る、が軽音はそうはいかない

なんせ、4人しか居ないのだから

ゾロゾロと入場門に並び始める全部活動、帰宅部も結構居たんだ…てか走るんだ

俺が2回走ったところであと1回足りない。もう1人二回走る人がいるんだ

…それはこの軽音の中で2番目に足が速いドラム担当だ

こいつは中間で、2周も連続で走らないといけない
結構広いからなぁ…大丈夫であればいいんだけど


＿＿
＿



先生やらなにやらに従って俺は一番内側を取ることが出来た
一番端には御幸が立っている

クソ腹立つ澄まし顔…こんな所でも人気集めかよっ…

「位置について、用意…」

パンっと大きいピストルの音でみんな一斉に走り出す

俺は安定の一位だ

…当たり前でしょ、走りでは倉持の2番目なんだから
6秒…？とかだから

『っ…よっしゃ！1番！頑張れー』

やっと一周回り、バトンを渡す
そのあいだに休んでないと…アンカーは一周半だから…

「…無理…」

『あっ…御幸死にそうな顔してるけど…いや笑えるんですけどぉ…』

「はー…っ…よし、なんとか…」

『野球部の癖に』

なんて会話を交わした。御幸は俺の隣に並んで目をつぶっている
…こっちは…走り終えた人か

そして次はドラム担当、二周は相当きつい

…そして、今は3位まで落ちている

ボーカルさんとベースさんは足遅いって言ってたもんな
まぁいっか

…

さ、そろそろ２周目が終わる頃
俺も定位置につく

3位だから内側から3番目
そして野球部は2位で俺の一つ隣、そして内側

「ヒャハ！お先！」

『うわ腹立つ！』

倉持が沢村にバトンを渡せば全力で皆を離す倉持
…そんな中、やっと俺の番が来た

「ぱ…パス…」

なんて間抜けな声を出したドラム担当。どことなしかげっそりしているような気も。

でも今はいっか、俺もあいつに追いつけるように走…

『いったぁ！？』

隣の帰宅部の足が引っかかり顔面からコケてしまった
いやぁ…情けない。

擦り傷…か、なら問題ないな

さ、また離されたけど抜きに行きますか…！

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