期末考査とテスト勉強 ページ5
*
「松田くんってさ、平均してどの科目も出来ないよね。なんでだろう?」
「うるせぇ。いっその事お前も補習受けろ。仲良く一緒に地獄行きだ。」
「松田くんのせいで本当にそうなりそうで怖いから手を動かして。」
今私は松田くんに勉強を教えている。何故そうなったか?それは、今から数時間前のある一言が始まりだった…ような気がする。
「松田くんよ。勉強はどうだね?捗っているかい?」
只今国語の自習中。机に突っ伏している松田くんに話しかけると、その体勢のまま顔をこちらにむけてきた。
「俺がやってると思うのかお前は。」
「…そうだね。中間が最下位すれすれぐらいだもんね。なんかごめんね。」
「いちいち腹立つなお前。」
松田くんのテスト返却された時に全教科大笑いしたことを根に持たれてるねこれは。
「まあそんなの置いといてさ、3日後テストってやばくない?しかも、あのテスト日程考えた先生に一言言いたいよ。私の事好きなんですかって。」
「お前の苦手教科初日に集中してるしな。とか言いながらどうせお前はいい順位なんだろ?点数いいのが腹立つんだよな。あんま勉強してるように見えねぇから尚更。」
「まだまだだね。こう見えて授業はちゃんと受けてるし家での復習も欠かしてないのだよ。まあいつも先生に叩き起されてるから知らないのも仕方ないなワトソン君!」
「お前の相棒にだけは絶対になりたくないし、その言い方やめろ。」
相棒というポジションは私が適任で良いと思ったのに。これから勝手に相棒と名乗っていこうか。
そんな事を考えている私の元に先生がやってきた。
「松田くんは話してる場合でも机に突っ伏している場合でもないのよ。次のテストの点数があまりにも悪いと夏休み来てもらうことになっちゃうからね。……そうだ、舞崎さんが松田くんに教えてあげてくれないかしら?」
まって先生。聞き間違いだよね?
「頼んだわね、舞崎さん。」
「…はい。」
最悪だ。最初は軽く受け流していたものの、夏休みの補習の話を聞いて少しだけ顔に焦りの色を浮かべる松田くんの事をざまあみやがれと思っていた少し前の私を殴りたいし、私の顔を見てざまぁって鼻で笑った松田くんはタコ殴りにしたい。
「ま、よろしく頼むわ。」
椅子を揺すりながら、頭に手を添えてるのが人にものを頼む態度か。ふざけるな1人でやれと言ってやりたいが、先生に頼まれてしまったのならどうしようもない。
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志瀬(プロフ) - RIOさん» コメントありがとうございます!松田君も夢主も褒めてくださって感激ですし、私の妄想大爆発の松田君をかっこかわいいという素敵なお言葉で表して頂けて嬉しい限りです!これからも不定期更新にはなってしまいますがよろしくお願いします! (2022年5月5日 0時) (レス) id: 7da7865bef (このIDを非表示/違反報告)
RIO - めっっちゃ面白いです!!この話!松田さんマジかっこかわいい、、あと、夢主ちゃんの性格めっちゃ好きです(笑)更新頑張ってください! (2022年4月30日 0時) (レス) @page16 id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:志瀬 | 作成日時:2022年1月12日 2時