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建物の間の路地に身を隠して、ジンの車ギリギリまで近づく。
「結局」
小声で、ため息をつくように呟く。
「オメーも来たのかよ、灰原」
俺が苦笑いで灰原を見ると、
「あなた一人だけだと、歯止めが利かなくなるでしょ」
呆れたようにそう言った。
「そりゃどーも」
と、一応言っておくものの、もう目と耳はジンたちに集中していた。
灰原がついてきた理由だって、本当の目的は“凉暮純”が組織の人間かどうか確かめたいからだろう。
「いたか?」
「いえ、こっちも手掛かりすら……」
ジンたちは、誰かを探しているのだろうか。
「でもアニキ、“ユキグニ”が逃げてからもう三日もたってるんですぜ。流石にもう米花町にはいないんじゃ……」
そこまで聞いたところで、俺は灰原に耳打ちする。
「おい、灰原。ユキグニって……」
「私の知る限り、聞いたことないわ」
ゆっくりと首を横に振る灰原。
それからジンとウォッカは、小声で話し合った後、ポルシェに乗って行ってしまった。
追いかけようと思ったが、灰原に止められた。
「言ったでしょ?あなた一人だと歯止めが利かないって。“ユキグニ”という存在を知れたことだけでも、大きな収穫だと思うけれど」
冷たく注意を促した。
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美奈子(プロフ) - 希都さん» そう言ってくださるとめためた嬉しいです!発狂しすぎて、タンスに小指とかぶつけないように気をつけてくださいね笑コメントありがとうございました! (2019年12月28日 19時) (レス) id: 74c5dae3a5 (このIDを非表示/違反報告)
希都 - 発狂しました(突然どーした)めためたこのお話好きです!!あの、更新楽しみに待ってます!! (2019年12月27日 0時) (レス) id: 6465792da0 (このIDを非表示/違反報告)
美奈子(プロフ) - 華さん» そう言ってもらえるととてもありがたいです!小説を書く意欲がモリモリ湧いてきます笑これからも、楽しみに更新待ってくださると嬉しいです!コメントありがとうございました! (2019年12月23日 21時) (レス) id: 74c5dae3a5 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - 安室さんと純ちゃんの告白シーンで『私も好きですあなたの小説がぁぁぁ!』って叫んじゃいましたwいつもステキなお話をありがとうございます!次の話も楽しみにしてます!! (2019年12月22日 23時) (レス) id: 2299dcb7f6 (このIDを非表示/違反報告)
美奈子(プロフ) - kurauda0827さん» コメントありがとうございます。コメントもらうの初めてなので、とっても嬉しいです!亀更新ですが、これからもよろしくお願いします! (2019年12月12日 20時) (レス) id: 74c5dae3a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美奈子 x他1人 | 作成日時:2019年10月11日 20時