2 ページ16
この家は、比較的物が少ない。
ぱっと部屋を見ただけじゃ、必要最低限の物しかなくて遊び心がない部屋だと思われるだろう。
何か趣味や娯楽の物があるとするなら、それは全てこの押し入れにある。
本やゲーム、ミニカー、プラモデル……
来しかたに、僕の心を踊らせたものばかりだ。
それらを次々と、押し入れから取り出していった。
どんどん取り出していくと、奥の隅に段ボールを見つけた。
ハロが入れるくらいの大きさだ。
つんと鼻につく埃の臭いに、ずっと隣で大人しく観察していたハロが「きゃん」と一吠えして逃げていった。
ゆっくりと段ボールを開ける。
そこには懐かしいものがたくさん詰められていた。
中学校の時の通知表や、アルバム、卒業式の時、胸につけた花まで入っていった。
あまりの懐かしさに、途中手を止め、当時のことを振り返ったりして、なかなか作業が進まなかった。
しかし、段ボールの中身があと半分くらいになったところで、不安を覚え始めた。
まだ、探し物は出てこない。
やっぱり、ずっと前、何も知らずに捨ててしまったのだろうか。
そう思えば思うほど、手の進みは速くなり、遂に段ボールに入っているものは最後の一つになってしまった。
102人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美奈子(プロフ) - 希都さん» そう言ってくださるとめためた嬉しいです!発狂しすぎて、タンスに小指とかぶつけないように気をつけてくださいね笑コメントありがとうございました! (2019年12月28日 19時) (レス) id: 74c5dae3a5 (このIDを非表示/違反報告)
希都 - 発狂しました(突然どーした)めためたこのお話好きです!!あの、更新楽しみに待ってます!! (2019年12月27日 0時) (レス) id: 6465792da0 (このIDを非表示/違反報告)
美奈子(プロフ) - 華さん» そう言ってもらえるととてもありがたいです!小説を書く意欲がモリモリ湧いてきます笑これからも、楽しみに更新待ってくださると嬉しいです!コメントありがとうございました! (2019年12月23日 21時) (レス) id: 74c5dae3a5 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - 安室さんと純ちゃんの告白シーンで『私も好きですあなたの小説がぁぁぁ!』って叫んじゃいましたwいつもステキなお話をありがとうございます!次の話も楽しみにしてます!! (2019年12月22日 23時) (レス) id: 2299dcb7f6 (このIDを非表示/違反報告)
美奈子(プロフ) - kurauda0827さん» コメントありがとうございます。コメントもらうの初めてなので、とっても嬉しいです!亀更新ですが、これからもよろしくお願いします! (2019年12月12日 20時) (レス) id: 74c5dae3a5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:美奈子 x他1人 | 作成日時:2019年10月11日 20時