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『廉が思っているよりもっと単純だよ』
『俺は紫耀の味方。』
ふらりと散歩していた先で
よく分からない言葉と共に
神宮寺に渡された薄い箱。
勢いよく手を離れた
それは、宙を舞って、
ごみ箱の手前で落ちる
まぁいいや
海人が戻ってくる前に捨てれば。
そんなふうに
ぼんやりと思っていると
ドアを叩く音が聞こえてきて
窓の外に向けていた視線を戻す
海人？
もう終わったの？
首を傾げるけど
ずっと続く音に
身体を起こした
床に落ちたままだったそれを
ごみ箱に捨てて
ドアを開けた
「え？」
ドアの先にいたのは
海人でも、Wユウタでもなくて
「何で」
いるはずのない、
ここに来るはずのない
紫耀だった。
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作者名：3 | 作成日時：2022年11月22日 22時
