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「怖いよ」



ギュッと目を閉じて
ぽろぽろと涙を零すから
そっと背中をさする




「海人」

「大丈夫だから」




紫耀はそんなことしないよ



だって、「付き合う」って
紫耀が選んだんだから。

俺はそうじゃなかったから。




海人が羨ましいよ。って、
ちょっとだけ感じる
痛みに気付かないふりをして




「部屋の前まで着いてってあげるから」




こくんと小さく頷くから

紫耀の部屋の前まで
一緒に向かった。




「行ける？」

「紫耀呼ぼうか？」




「...大丈夫」


袖で雑に涙を拭った海人が
部屋に入って、



目の前で
静かに扉が閉まった。



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作者名：3 | 作成日時：2022年11月22日 22時

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