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慣れた街が遠ざかる。
知らない街を過ぎて
また最近慣れてきた街に着く。
長い冬を超えて
春になる頃には
引き寄せられるように
東京に行くことが増えてきた
それでも紫耀ほどではない。
あの雪の日々だって
関西にいることの少なくなった
今だって、紫耀のことを
追いかけてるのは俺の方で
それなのに
奪うようなキスをされて
ぎゅっと繋いだ手を
ベッドに縫い付けられる。
遠くに行こうとしてるのは
紫耀の方なのに
俺をこの場所に
繋ぎ止めるように
扱ってくる
｢....廉。｣
怖いものなんて
何も無いはずなのに
怯えたように
俺の名前を呼んで
涙を零すんだ
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作者名：3 | 作成日時：2022年7月18日 20時
