言えない本心と聞きたい君の言葉【テニプリ】完結済み (ページ15)

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A【あいにくの雨で、気分も下がり気味ですね。ですが、いつも通り放送はさせていただきます。午後から部活動の皆さん、短い時間ですがどうぞお付き合いください。さて、久しぶりの質問コーナーです。今日も多くのお便りが届いています。こんなにたくさん…皆さんありがとうございます。この中からまた三件放送させていただきます。】
昼休み。
青春学園はいつもとは違い、とても静かな昼休みとなっている。
テニス部は、空き教室でまとまって昼食をとっていた。
午後の授業がなく部活がやり放題なのだが、しかし外は大雨。
仕方なく、放課後はミーティングとなった。
しかしいつも騒がしいテニス部が、誰も声を発しない。
手塚「(なんだこの異様な静けさは…)」
他クラスを含め、皆黒板上のスピーカーを見つめていた。
午前のみの授業で、今はもう帰宅許可が下りているのにもかかわらずである。
A【では一つ目。ペンネーム＜いちごミルク＞さんですね。＜Aくんこんにちは。私は一週間前のAくんの放送を聞いて、この手紙を書きました。私も同性を恋愛対象として見ています。一週間前の放送でAくんの言葉を聞いた時、私は涙を流しました。本当に溢れるように…心から涙を流しました。…同性を好きな自分が、嫌いで嫌いでたまらなかった。でも、いまはもう気にしていません。好きになった以上、私はこの恋に本気を出したいと思います。この手紙は、私からAくんへの感謝の手紙です。あなたの恋を応援させてください。＞……ありがとうございます、＜いちごミルク＞さん。でも、僕は伝えるつもりはないので……ですが＜いちごミルク＞さんの応援はさせていただきます。】
乾「A…」
乾はスピーカーを見つめた。
菊丸「いるもんだね…同性が好きな人って…」
大石「そうだな…」

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