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Aはスピードを上げ、階段を登った。
田中「(この先は…)」
田中が階段を登り終えた先に、Aはいなかった。
しかし田中は落ち着いて、ある教室のドアを開けた。
田中「ここにいるんだろ…A。あの時、Aと初めて会ったこの場所に…」
田中はカウンターの前で止まり、裏側にまわって机の下を覗いた。
田中「ほらな」
場所は、図書室の受付カウンター下。
そこには、膝を抱え丸まったAがいた。
顔は赤く染めあがり、耳まで熱を持っていた。
A「ど…どうして……図書室って………」
田中「なんでって??…俺はもう、Aをちゃんと知っているから……」
A「!!…………これじゃ期待してしまいます!!……だってまるで…」
Aが言い終わる前に、田中はAをカウンターから引っ張り出した。
A「たっ田中さん!?」
田中はそのままAを抱きしめた。
A「……………え」
Aは状況が分からず、きょとんとしていた。
田中は顔を上げ、Aと目線を合わせた。
田中「俺もAが好きだ。きっとAが俺を好きになるよりも、ずっと…ずっと前からAが好きだ!!」
A「たっ田中さん……田中さんっ…」
Aは堪え切れなくなり、涙を流した。
田中は何度も涙をぬぐった。
田中「泣くなよA、ちゃんとAの顔見せて…」
A「僕…こんなに幸せでいいんでしょうか………両思いなんて…涙が止まらない」
Aは田中の右手をとり、頬に持ってきて添えた。
A「夢ならどうか覚めないで…」
田中「夢じゃねぇよA、ほら…」
田中は、さらにAを強く抱きしめた。
A「っ…ありがとうございます………僕、田中さんが好きです…愛しています…」
田中「あぁ俺も好きだ、A…愛してる……」
I love youを伝えるには
「愛してる」が一番美しかった。
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ゆきと - このあとの二人の日常をみたいです✨ (2022年4月10日 17時) (レス) id: fa3fd2ad4b (このIDを非表示/違反報告)
Yo - こんなにほのぼのというか幸せな感じの話(BL)は初めて読みました!とても面白かったです(*´-`)田中…良かったな( *´艸) (2019年3月17日 22時) (レス) id: c2ff46fc76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:屋 | 作成日時:2017年11月14日 18時