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A「(負けたくないっ…負けたくないんだっ!!…)」
Aはとうとう最後の一周に入った。
後ろの選手とは、大分距離が離れていた。
もう優勝は確実になっていたが、AはA自身と戦っていた。
A「(5000mも…気持ちも…想いも…心も…………僕は…昔の僕に勝ちたいっ!!)」
田中「A頑張れぇぇええっ!!」
観客の声はAに届いていた。
A「(田中さんが応援してくれる………僕はもう…ひとりじゃない!!)」
Aの少し先に、ゴールラインが見えた。
A「(みんなの気持ちを背負っているんだっ!!)」
Aはラストスパートをかけた。
A「(走れ!!…走れ!!…走れっ!!……)」
田中「走れAぃぃいいいぃ!!」
ゴーン…
Aがラインに触れた瞬間、ゴールの鐘が鳴り響いた。
Aはとっさにタイムボードに目を向けた。
そして、電光掲示板にも目を向ける。
記録は「13:36.65」
高校陸上での1年生の最速タイムだった。
A「やった………僕……勝ちまし…た……」
Aは安心したのか、膝から崩れ落ちた。
田中「Aっ!?」
田中は柵から身を乗り出し叫んだ。
A「田中さんっ……っ…田中さんっ…」
Aは両手をついて、体を起こした。
係の人から水だけ受け取り、観客席近くまで、よろよろと歩き始めた。
田中「Aっ……Aぃっ……」
田中は涙を流しながら、Aの名を連呼した。
A「たっ…田中さん……僕、やりました………約束守れました…」
Aもポロポロと涙を流した。
田中「ぁぁ………あぁ!!…おめでとう!!」
周りからも、大きな歓声があがる。
ラッキーアイテム
海老の天ぷら
ラッキーカラー
あずきいろ
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ゆきと - このあとの二人の日常をみたいです✨ (2022年4月10日 17時) (
レス) id: fa3fd2ad4b (このIDを非表示/違反報告)
Yo - こんなにほのぼのというか幸せな感じの話（BL）は初めて読みました！とても面白かったです(*´-`)田中…良かったな( *´艸) (2019年3月17日 22時) (レス) id: c2ff46fc76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：屋 | 作成日時：2017年11月14日 18時
