44枚目 ページ47
Aの家は普通というには綺麗だった。
玄関前の門だけでいい家だとわかる。
「送ってくれてどうも」
門を閉めてAは俺の方を振り返った。
「帰り気をつけて」
家に入るまで見てる、と言えば困ったように笑った。
ガチャン、という音を聞いて来た道を引き返した。
…が、すぐに扉が開く音。
「……？」
振り返ると今入ったばかりのA。
「どうした…の、って……」
来ていた上着はなく、薄いシャツにネクタイだけ。
暖かくなってきたとはいえ寒いだろう。
「どうしたの？」
「…………いや」
目を泳がせるAに近寄る。
まさかあろまが言った通り……？
外傷は見当たらないものの、明らかに様子が変わったA。
「上着は？」
「脱いだ」
「どこか行くの？」
「ううん」
「家に帰りたくないのか？」
「……うん」
小さい子のように首を振って意思表示する。
頭は下を向いているが明らかに空気が重い。
「明日学校だろ？」
「うん」
「A！」
玄関からお母さんが出てくる。
俺はそっちを向いて、頭を軽く下げる。
「あ……どうも、Aがお世話になりました」
俺を見るなり笑顔になり頭を下げる母親。
Aは母親のほうを見ないように顔を逸らしていた。
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ナオ(プロフ) - 無音さん» 読んでいただきありがとうございました！ (2016年3月24日 9時) (
レス) id: 6fff7782ee (このIDを非表示/違反報告)
無音 - とてもいい小説だなと思いました。男主くんの親との関係、今後どのように書かれるのか楽しみです。25話の全自動罵倒生産機に思わず笑ってしまいました。えおえおとの仲はもちろん、メンバーとの仲が深まるといいです。更新頑張ってください。 (2016年3月24日 2時) (レス) id: 543116ff27 (このIDを非表示/違反報告)
ナオ(プロフ) - ぶどうジュースさん» ありがとうございます！ (2016年3月20日 20時) (レス) id: 95d65e7a0a (このIDを非表示/違反報告)
ぶどうジュース(プロフ) - いつも更新楽しみにして読ませてもらってます！応援してます！ (2016年3月20日 19時) (レス) id: 3bc612127a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青 | 作成日時：2016年3月11日 7時
