eoheoh生誕祭2016 ページ46
ふぅ、と息を吹くと目の前の火は消えた。
おめでとう、なんて声をかけられるのは幾つになってもはずかしい。
「えおえおと！Aくんおめでとうー！」
ケーキが二つあるのはAくんも俺と同じ3月24日生まれだからだ。
誕生日が同じとは偶然だが、嬉しい。
「ケーキ五等分ってどうやんの？」
無理だと思いAくんの携帯を借りてCMみたいに話してみる。
滑舌が悪いのか中々思い通りに入力されない。
「……もう手でやったほうが早くね？」
あろまの提案を受け入れようとしたがきっくんは声で入力したいようだ。
「Aやってみれば？」
どうでもいい、というように見ていたAくんに携帯を渡す。
謎の緊張感の後、Aくんの声が響く。
「ケーキを五等分」
全員が画面に釘付けになる。
そこには見事「ケーキを五等分」と入力されていた。
謎の感動を噛み締める俺たちをよそにAくんはケーキを切っていく。
「五等分だ！すげぇ！」
綺麗に切られたケーキを食べると甘さが口の中に広がる。
「うま……」
甘党の俺には至福の時間。
「…誕生日おめでとう」
俺の食べっぷりを見てAくんは目を細めて笑った。
俺もおめでとう、と返した。
「衣装チェンジすれば？」
絶対に悪ノリする奴がいるとは思ったがまさかここまでとは。
結局流されるように俺は制服を着ることになった。
「シャツはえおえおのでネクタイは借りて…」
「ズボンは捲れば気にならないだろ！」
されるがままに渡されネクタイをつける。
ズボンも履いてみたが何ということ。
ウエストが細い。
骨格のせいだろうがこれでベルトしてるのだから驚きだ。
長さは足りないので捲り上げる。
「えおえお……お前……」
着終わった俺を見て3人は固まる。
「不良みたい」
茶髪と着崩した制服は明らかにクラスに一人はいる素行が悪いやつ。
もういいか、と脱ごうとしたが写真を撮ると言われ許されなかった。
「Aくんに至ってはぶっかぶかで目の位置がずれてるもんな」
いつものパーカーは俺でも袖が長いのだ。
Aくんには大きいだろう。
「はいチーズ」
並んで写真を撮ると変人だ。カオスだ。
こんな過ごし方は初めてだな、と思う。
横にいる高校生もそう思ったのか俺を見上げて笑った。
「おめでとうー！！」
何度目かの言葉に二人で声を揃えて
「ありがとう」
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ナオ(プロフ) - 無音さん» 読んでいただきありがとうございました！ (2016年3月24日 9時) (
レス) id: 6fff7782ee (このIDを非表示/違反報告)
無音 - とてもいい小説だなと思いました。男主くんの親との関係、今後どのように書かれるのか楽しみです。25話の全自動罵倒生産機に思わず笑ってしまいました。えおえおとの仲はもちろん、メンバーとの仲が深まるといいです。更新頑張ってください。 (2016年3月24日 2時) (レス) id: 543116ff27 (このIDを非表示/違反報告)
ナオ(プロフ) - ぶどうジュースさん» ありがとうございます！ (2016年3月20日 20時) (レス) id: 95d65e7a0a (このIDを非表示/違反報告)
ぶどうジュース(プロフ) - いつも更新楽しみにして読ませてもらってます！応援してます！ (2016年3月20日 19時) (レス) id: 3bc612127a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青 | 作成日時：2016年3月11日 7時
