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40枚目 ページ42

もしかしたら外で待ってるのか。
そう思い、玄関の扉を開けると丁度来たのかチャイムに指をかけるAくんがいた。

「あ」

「これから出掛けるの?」

「いや、違うけど…」

もしかしたら学校が長引いたのかもしれない。
そう思って、軽く尋ねてみた。

「随分遅かったね」

「……そう?」

少しの間の後、いつも通りに答えたAくん。

「もう18時だけど」

「…ごめん」

謝らせる気はなかったのだがAくんは顔を俯かせ、小さく言った。

「いや、心配だったから」

「うん、教科書どこ?」

家に入れると部屋に一直線に歩く。
机の上に教科書を見つけたのか、足は扉の近くで止まった。

「おお!昨日ぶり!」

「まだいるんですね……」

FBを見るなり驚き半分、呆れ半分という様子。
誰一人帰っていないのを見て顔が苦笑いだ。


「遅かったね?」

「まあ、色々と…」

「告白かー?お?お?」

「完璧おじさんのノリですね」

肯定も否定もせず、さらりとかわす高校生。
そういうところ見習いたい。

「あ、そーだご飯もう食べる?」

「あ〜……たーぶん」

「昨日あろまが追い返しちゃったから今日はみんなで食べない?」

きっくんの提案にすぐさま賛成するFB。

俺とあろまは顔を見合わせた。

「……まあ、Aがいいなら」

「俺も別に」

今度はみんなAくんの方を向く。

「……ご馳走様です」

ぺこりと頭を下げた高校生におじさんたちは喜んだとさ。

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ナオ(プロフ) - 無音さん» 読んでいただきありがとうございました! (2016年3月24日 9時) (レス) id: 6fff7782ee (このIDを非表示/違反報告)
無音 - とてもいい小説だなと思いました。男主くんの親との関係、今後どのように書かれるのか楽しみです。25話の全自動罵倒生産機に思わず笑ってしまいました。えおえおとの仲はもちろん、メンバーとの仲が深まるといいです。更新頑張ってください。 (2016年3月24日 2時) (レス) id: 543116ff27 (このIDを非表示/違反報告)
ナオ(プロフ) - ぶどうジュースさん» ありがとうございます! (2016年3月20日 20時) (レス) id: 95d65e7a0a (このIDを非表示/違反報告)
ぶどうジュース(プロフ) - いつも更新楽しみにして読ませてもらってます!応援してます! (2016年3月20日 19時) (レス) id: 3bc612127a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年3月11日 7時

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