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あろまはしばらく黙っていたが、意を決したように口を開いた。、
「Aが……母親嫌いって言ってたじゃん」
「ああ…言ってたな」
「その時お前喧嘩だと勘違いしてたけど…」
「違うのか?」
無言で頷くあろま。
テレビの音がずっと聞こえる。
消そうかとリモコンを探す。
立ち上がった時にあろまが言った。
「喧嘩なんて優しいもんじゃねぇよ」
リモコンのボタンを押そうとした手が止まる。
テレビは番組が変わったようで賑やかさが増した。
「じゃあ何だよ」
「あいつと、母親のやり取りを見せて貰った」
「……おう」
「普通、母親が自分の子供に産まなきゃよかった、なんて言うかよ
喧嘩したとしても、言い過ぎだろ」
産まなきゃよかった。
つまり、産まれないで欲しかった。
子供からすれば、いらないと言われたも同然。
「あいつの母親は…………」
あいつを傷つけている。
あろまが振り絞るような声で独り言のように言った。
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ナオ(プロフ) - 無音さん» 読んでいただきありがとうございました! (2016年3月24日 9時) (レス) id: 6fff7782ee (このIDを非表示/違反報告)
無音 - とてもいい小説だなと思いました。男主くんの親との関係、今後どのように書かれるのか楽しみです。25話の全自動罵倒生産機に思わず笑ってしまいました。えおえおとの仲はもちろん、メンバーとの仲が深まるといいです。更新頑張ってください。 (2016年3月24日 2時) (レス) id: 543116ff27 (このIDを非表示/違反報告)
ナオ(プロフ) - ぶどうジュースさん» ありがとうございます! (2016年3月20日 20時) (レス) id: 95d65e7a0a (このIDを非表示/違反報告)
ぶどうジュース(プロフ) - いつも更新楽しみにして読ませてもらってます!応援してます! (2016年3月20日 19時) (レス) id: 3bc612127a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:青 | 作成日時:2016年3月11日 7時