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27枚目 ページ29

見るとAくんはまだ制服のままだった。
鞄もそのままだ。

「帰らなかったの?」

「いや、家開いてなくて」

「鍵は?」

「あー……な、くしました」

ケロっと答えるAくん。危機感ってないのか?

「親とかは…」

「…まだ仕事だと思います、両方」

結構な時間まで働いているんだな。
聞けば夕飯もまだらしい。

「食べないのか?」

きっくんも落ち着いてきたのか服を直しながら聞いた。

「んー…食べなくても大丈夫っぽいし、何せ往復してきたんで金もってないんすよね」

定期券とは逆の方向だったらしく、財布の中は空に近いらしい。

「カラオケも奢りだからなんとなく行ったって感じですし、家入れないしで」

「で、なんでまたここに戻ってきたんだよ」

あろまは黙っていてほしかった。
だがこれだけ時間があれば流石に回復するか。

また一戦するとなるといよいよ俺も限界だ。
何より睡眠不足なのだから。

「向こう方面行けば学校の奴らに会うと思って、あとバイト先に行こうと思ったんですけど」

今日は定休日らしく、やってなかったと言う。
なんともいえない不運。

「じゃあ、どうするの?」

「歩いて帰るしかないですよね」

それは無茶だ。
俺は今日二駅歩いたが、馬鹿みたいに疲れる。

Aくんの駅まではもっとある。
歩いて帰ったら夜が明けるぞ。

「…俺の家に来る?」

「えおえおが!えおえおが高校生を!」

「きっくんうるさい」

「はい……」

まあ、結構ですなんて言われても結局連れて行くんだけど。

「じゃあこのままえおえおの家でゲームしようぜ」

「おお!いい考え!」

どこがだよ、ふざけんな寝かせてくれ。
だが調子に乗った二人をとめることはできず、結局みんなで俺の家に直行した。

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ナオ(プロフ) - 無音さん» 読んでいただきありがとうございました! (2016年3月24日 9時) (レス) id: 6fff7782ee (このIDを非表示/違反報告)
無音 - とてもいい小説だなと思いました。男主くんの親との関係、今後どのように書かれるのか楽しみです。25話の全自動罵倒生産機に思わず笑ってしまいました。えおえおとの仲はもちろん、メンバーとの仲が深まるといいです。更新頑張ってください。 (2016年3月24日 2時) (レス) id: 543116ff27 (このIDを非表示/違反報告)
ナオ(プロフ) - ぶどうジュースさん» ありがとうございます! (2016年3月20日 20時) (レス) id: 95d65e7a0a (このIDを非表示/違反報告)
ぶどうジュース(プロフ) - いつも更新楽しみにして読ませてもらってます!応援してます! (2016年3月20日 19時) (レス) id: 3bc612127a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年3月11日 7時

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