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23枚目 ページ25

「…なあ、こいつ誰」

B型特有と言うか、大体の人に当てはまるというか。
空気を読まない直球質問。

FBは困り果て、きっくんは苦笑い。
俺はとりあえず見守る。

当の本人は自分のことと思っていないのか携帯に没頭中。

「えおえおの…連れ?…でいいんだよな?」

「おう」

「こんな餓鬼が?」

「おー…おう」

ふーん、とAくんをじっと見つめるあろま。
こういうところすげぇと思うよ。

「女じゃねぇのかよ」

「それはお前らが勝手に話進めた結果だろ」

「この餓鬼も連れてくわけ?」

「そうですね」


そこまでいって、やっと携帯から視線をあろまに向けたAくん。

「さっきから餓鬼餓鬼うるさいっすね」

「あ?」

「うるせぇって言ってんだよくそジジイ」

もうだめだ。
こうなるなら俺がしっかり言っとけばよかった。

こうなったあろまは止まらないしこうなったAくんを俺は知らない。
FBは黙って下向いちゃったしきっくんは俺の身体を小突いてくる。

わかってるけど今言ったら間違いなく殺される。


「随分な態度だな、おいテメェ」

「まー、言わなかったえおさんも悪いけどさー」

あろまの罵倒を華麗にスルーして話を進めるAくん。
現代っ子、ゆとり、怖い。

「何で俺そんなボロクソ言われなきゃいけないわけ?」

「は?事実言ってるだけだべや」

「嫌なら嫌って言えばいいのに餓鬼とかさー、餓鬼はどっちだよ」

「じゃあ嫌だから来るなクズ」

「ちょっとあろま!」

流石にやばいと思い止めに入る。
FBも同じことを思ったみたいで場をなだめている。

「俺が言わなかったのが悪いしAくんにそれは…」

「こいつがさっき言えって言ったんだからいいだろ」

ちらりと後ろを見てみるときっくんがAくんと話している。
別に気にしていない様子だが、本心はわからない。

何より今のあろまは毒に毒を塗ったかのように毒化している。
どうしよう、と俺は心の中で弱気になっていた。

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ナオ(プロフ) - 無音さん» 読んでいただきありがとうございました! (2016年3月24日 9時) (レス) id: 6fff7782ee (このIDを非表示/違反報告)
無音 - とてもいい小説だなと思いました。男主くんの親との関係、今後どのように書かれるのか楽しみです。25話の全自動罵倒生産機に思わず笑ってしまいました。えおえおとの仲はもちろん、メンバーとの仲が深まるといいです。更新頑張ってください。 (2016年3月24日 2時) (レス) id: 543116ff27 (このIDを非表示/違反報告)
ナオ(プロフ) - ぶどうジュースさん» ありがとうございます! (2016年3月20日 20時) (レス) id: 95d65e7a0a (このIDを非表示/違反報告)
ぶどうジュース(プロフ) - いつも更新楽しみにして読ませてもらってます!応援してます! (2016年3月20日 19時) (レス) id: 3bc612127a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年3月11日 7時

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