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Golden Age ページ22

拠点に戻るとすぐに頭目であるフェージャに探偵社との交戦の報告をした。

「...エーヴォチカに申し訳ない役目を負わせてしまったね。」

「兄弟の末っ子の少女ですか。彼女の死は無駄に出来ませんね。」


フェージャは形だけそう言ってみせ、相変わらず深い闇の様な目で私を見つめた。

「他人の死は苦手ですか?Aさん。僕は脳力の所為でよく解らないのです。」

この言葉はきっと本心だろう。
能力は私もよく知らないがAとの駆け引きの最後見せた異能は鮮やかな物だった。


私は幼い頃から剣を握り、毎日人を殺す事を仕事として育ってきた。

今更、死に対する感情など湧くはずも無いと過信していたのかも知れない。


「...さっきから、胸が締め付けられるように痛いんだ。でもきっと此処で辞めてしまって貴方を護れなかったらもっと痛いと思う。」


私の言葉に心底驚いた様に目を見張る彼。


「何か可笑しい...かな?」

「...いえ、僕はもしAさんを失ったらその様な気持ちになるのかと疑問に思いました。」

「あはは、それは貴方らしくないね。私の事はいいんだ。フェージャを護れればね。これは恩返しだから。」


そう残し部屋を出ようとすると背後から強く抱きしめられた。

「僕を護ってAさんを失うのはあってはならない...と思います。僕から離れないで。」


フェージャの声は私の中で優しく響いた。

「当然さ。なんせ、君のボディーガードだからね。安心してよ、勝手には死なないから。」

そっと彼の痩せ細った腕に手を添えると小さな声が聞こえた。


「...約束、約束してください。」

全く、我儘な頭目様だ。

でも、私も彼に縋ってしまう。



「いいよ。...私はフェージャから離れない。」

日本では小指と小指を結んで約束を結ぶそうだ。

私の前に回った彼の手から小指を出し、自分のと結ぶ。


「はい、約束成立っと。」

「約束破ったら冥界まで嫌がらせしに行きます。」

「それは確実に厭だね。」




彼と交わすこんな口遊びが私は好きだ。

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設定タグ:ドストエフスキー , 太宰治 , 文豪ストレイドッグス   
作品ジャンル:アニメ
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呉 モヨ子 - 失礼します。とても美しい文章ですね!ドストさん格好良い…夢主の元ネタって罪と罰のラスコーリニコフですよね?私あれ大好きなので嬉しいです!更新頑張って下さいね! (2018年1月19日 6時) (レス) id: e69ac68703 (このIDを非表示/違反報告)
REDRUM - きりん。さん» 投稿遅れても全然大丈夫です!投稿される日が楽しみ〜(/ω\) (2017年8月14日 3時) (レス) id: 24df768a59 (このIDを非表示/違反報告)
きりん。(プロフ) - REDRUMさん» 名案ですね。その発想は在りませんでした(笑)投稿は少し遅れて仕舞うかも知れませんが尽力します。リクエスト、有難う御座います。 (2017年8月14日 3時) (レス) id: 4bb6f05387 (このIDを非表示/違反報告)
REDRUM - きりん。さん» リクエストOKなんですかっ!!?ドスト様と太宰様に迫られるお話とか書いて貰えませんか(//∇//) (2017年8月14日 3時) (レス) id: 24df768a59 (このIDを非表示/違反報告)
きりん。(プロフ) - REDRUMさん» 私もドストさん推しなので作品を書かせて頂けて幸せです。更新、頑張ります。リクエストなども在りましたらコメントして頂けると嬉しいです。 (2017年8月14日 3時) (レス) id: 4bb6f05387 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きりん。 | 作成日時:2017年8月14日 3時

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