trading １ ページ14
マフィアの密室に捕らわれてから私とフェージャは手元に在ったトランプで遊んでいた。
「…また私の負けかぁ…少し位手を抜いてくれても善いと思うのだけれど。」
「此れでもAさんに合わせた方ですよ。今回は運が７割と云った処でしょうか。」
私は決して頭脳派ではない。寧ろ、護衛なんてしているのだからどちらかと云えば脳筋派だ。
トランプでの勝敗なんてフェージャが有利なのは知っていたがまさか運にまで見放されるとは…
「はぁ…そろそろ監 禁、飽きて来たね。」
「しかもAさんは連敗してますからね。それは詰まらないことでしょう。」
そう言いながら、彼は手元のカードをシャッフルしている。
次は神経衰弱など如何だろうと勧めようとすると部屋の見るからに重い扉が開いた。
「お待ちして居りました。僕と勝負しませんか？」
フェージャが扉の向こうにそう問いかけると相手は不審そうに頷いた。
お互いが席に着き、フェージャが話し出す。
「この勝負の勝敗に条件を設けるのは如何でしょう。若し貴方が勝てば僕は其処の首輪を着けます。僕が勝った場合には、自由を頂きます。」
Aは提案を聞き、得意そうに顔を歪ませた。
「…善いだろう。但し、規則はこちらで決めさせて貰う。」
ほぅ…HIGH＆LOWか。
しかもAはフェージャに先攻を譲った。
そして私は確信した。
誰にも順番が回ってくる事はあり得ないと。
案の定、フェージャは一枚も違えず高低を見抜き彼の前にカードの山が移動しただけと成った。
「貴様…！！イカサマか！」
Aはそう叫び、外の部下を呼ぼうと部屋に設けられた外接モニタに命令をするが特に反応は無い。
「無駄ですよ、鍵も開きません。僕の仲間が外を制圧しました。」
「結局、地下は鼠の縄張りってことさ。」
私たちの言葉を聞いてAは嗤った。
「嘘だな。此処は地下ではない。私の所有する船の中だ。なんの騒ぎも無く制圧などは出来る訳が無い。しかも、貴様の異能は”意識と空間を操る能力”だ。だからさっきのゲームも貴様の思うがままだということだ。通じない通信、開かない扉…そして何よりも私がこの部屋に入ってから動いていない時計。…私の観察眼を舐めるな。」
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呉 モヨ子 - 失礼します。とても美しい文章ですね！ドストさん格好良い…夢主の元ネタって罪と罰のラスコーリニコフですよね？私あれ大好きなので嬉しいです！更新頑張って下さいね！ (2018年1月19日 6時) (
レス) id: e69ac68703 (このIDを非表示/違反報告)
REDRUM - きりん。さん» 投稿遅れても全然大丈夫です！投稿される日が楽しみ〜(/ω＼) (2017年8月14日 3時) (レス) id: 24df768a59 (このIDを非表示/違反報告)
きりん。(プロフ) - REDRUMさん» 名案ですね。その発想は在りませんでした（笑）投稿は少し遅れて仕舞うかも知れませんが尽力します。リクエスト、有難う御座います。 (2017年8月14日 3時) (レス) id: 4bb6f05387 (このIDを非表示/違反報告)
REDRUM - きりん。さん» リクエストOKなんですかっ！！？ドスト様と太宰様に迫られるお話とか書いて貰えませんか(//∇//) (2017年8月14日 3時) (レス) id: 24df768a59 (このIDを非表示/違反報告)
きりん。(プロフ) - REDRUMさん» 私もドストさん推しなので作品を書かせて頂けて幸せです。更新、頑張ります。リクエストなども在りましたらコメントして頂けると嬉しいです。 (2017年8月14日 3時) (レス) id: 4bb6f05387 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりん。 | 作成日時：2017年8月14日 3時
