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父親がいないこと、母親のオトコ遊びのこと、男嫌いなこと、今回のこと、全てを話した。
先生はそれを黙ってずっと聞いていた。
『じゃあ俺も話すね。』
「えっ、何をですか?ていうか感想は…?何もないんですか?」
大変だったね、とか辛いね、とか胡散臭いこと言われると思ったのに。
『どうせAは同情されたって気に食わないでしょ。だったらお互い秘密を言い合う方が楽じゃない?』
この人はすごい。
男嫌いな私のことを上手く操ってる気がする。
「秘密?」
『俺の秘密、』
そう言って左手の甲を私に向けた。
『あれ、嘘だから。』
「結婚、、、、、?」
『嘘って言ったら怒られるか…。してたんだよ、結婚。………でも亡くなった。』
「えっ、」
『だから今は法律上独り身。だけど色々めんどくさいからさ、結婚してることにしとこうと思って。』
分かりやすく動揺してる私を差し置いて、話し続ける先生に頭がついていけない。
そういえば先生の家なのに誰もいない。
生活感もない。
『これでおあいこ。絶対誰にも言うなよ〜?(笑)』
今日会ってから初めて笑った顔を見た。
みんながキャーキャー言ってたこの笑顔。
この裏に隠された、私だけが知る秘密。
誰にも言えない、2人だけの大きな秘密。
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杏子(プロフ) - 美由希さん» 美由希さんご指摘ありがとうございます。 (2017年3月2日 22時) (レス) id: 211a017d12 (このIDを非表示/違反報告)
美由希(プロフ) - これは実在するグループ名、または団体を使った二次創作です。オリジナルフラグをお外し下さい。運営に削除されています。 (2017年3月2日 7時) (レス) id: c582e4328f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杏子 | 作成日時:2017年2月25日 0時