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『お母さんから連絡があったよ。』
「何て?」
『んー、娘をお願いします、って?』
「は!?なにそれ。」
朝帰った時、何も言わずに出てきたのになんで知ってるの?
『てことでこれ、合鍵ね。』
「待ってください!意味わかんない……。」
『まだ昨日の男が来るかもしれないよ?』
「う、」
なんであっさり受け入れちゃってるの?
なんで嫌そうじゃないの?
なに合鍵握らせちゃってるの?
なんでなんで、、、、、が終わるはずもなく、弱みを握られているからどうしようもなくて。
『じゃ、そういうことだから、、、、、あ!美味しかったよ。ありがとう。』
去ろうとした背中を呆然と見つめていると、満面の笑みで振り返って両手で三角を作った。
「あ、おにぎり……。」
なんか負けた気がする。
会話に勝ち負けもないはずだけど、負けた気分。
分かった、私はあの笑顔に弱いんだ。
目を細めて猫髭のような笑窪を見せるあの笑顔に。
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杏子(プロフ) - 美由希さん» 美由希さんご指摘ありがとうございます。 (2017年3月2日 22時) (レス) id: 211a017d12 (このIDを非表示/違反報告)
美由希(プロフ) - これは実在するグループ名、または団体を使った二次創作です。オリジナルフラグをお外し下さい。運営に削除されています。 (2017年3月2日 7時) (レス) id: c582e4328f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杏子 | 作成日時:2017年2月25日 0時