24話 ページ26
『…同じです。私、フジさんと出会えてお話し出来て、色々なことを知れました』
フジは強くAを抱きしめた。
｢…好きだよ｣
『私も、好きです……』
しばらくの間、2人で目を合わせてはクスクスと笑いあった。
｢両想いってことだよね…？｣
『…そうですね！』
改めて言葉にすると恥ずかしいものだ。
｢じゃあ、お付き合いとか…いいのかな？｣
『…！お願いしますっ』
2人は始業のチャイムまで話をすることにした。
｢実はさ、この前Aちゃんが男の子と楽しそうに話してるの見てあの子なのかなってすごいガッカリしてた｣
『えぇ！そうなんですか？それは多分…幼馴染ですね』
フジは照れながら色々思ってたことを教えてくれた。
『にしても私たち、一年くらい前から実質両想いだったんですね』
｢ね…びっくりだよ｣
陽のあたる場所へ座って話していた。
すると、廊下で声が聞こえた。
｢あれぇ、今日フジくん見てなくなぁい？｣
｢見てない見てない！お休みなのかなぁ｣
毎日貪欲に追いかける人達の声がした。
｢ん？あれぇ、ここの鍵閉まってんだけどぉ｣
｢中に誰かいる？｣
｢ま、まずい…！｣
フジは直ぐに体をAの前に持ってきた。
『！！…行きました』
足音が遠のいていった。
｢…………｣
見つかることに気を取られていたが、意外と顔の距離が近い。
｢キスしていい？｣
『…え、え？……はい』
Aは目を瞑った。
フジはほんの少し俯いたAの顎を持ち上げながらぎこちなく唇をくっつけた。
『んん…ん……』
｢もっとしたい…足りないよ……でも嫌だったら言ってね…｣
フジは優しく囁いた。
『…やじゃないです』
｢うん、良かった｣
満足気に頷くと、今度は少し強引だった。
壁に押しやられ、Aは息継ぎが出来なかった。
『んんゃ…んむ……っん…』
｢あ、ご、ごめんっ苦しかったよね…？｣
変なところで察しの良いフジはその勢いのまま唇を離した。
『っはぁ…は……ちょっと苦しかったです』
いつチャイムがなったのかさえ分からなかった。
｢結構時間経ってるよね｣
『ですね』
Aとフジは目を合わせた。
｢サボっちゃお！｣
『…賛成です！』
2人は初めて学校を無断で欠席した。
『あれ、そういえば荷物は…』
｢そんなの明日でいいんだよ、明日！｣
｢なんだったんだ、アイツら…｣
と思うキヨであった。
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いんぽ(プロフ) - ナギさん ありがとうございます！とても励みになります!! (2018年12月26日 13時) (
レス) id: 0b17a3d543 (このIDを非表示/違反報告)
ナギさん - 話が面白く、すごく続きが楽しみです！ 投稿頑張ってください^^ (2018年12月25日 23時) (レス) id: da2fa269a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いんぽ | 作成日時：2018年12月11日 20時
