17話 ページ19
フジがベランダでぼやーっとしていると、目を覚ましたAが来た。
『んんー…おはようございます、フジさん』
｢おっおはよう…｣
一人気まずさを感じたフジは吃った。
『今日はすっごくいいお天気ですねー…』
Aはそう言いながら横へ座った。
｢…寒くない？｣
真っ白な脚が寒空に晒されているのをフジは心配した。
『だいじょぶでーすよー…』
Aは首が定期的にカクッとなっている。
｢そんなに眠いのに来てくれたの…俺勘違いしちゃうよ……｣
『んぇ…？』
しばらくぼーっとしたが、Aがあまりに船を漕ぐので部屋へ誘導した。
二度寝させても次起こしにくいので、身支度をするようにも誘導した。
｢キヨ、ヒラ…起きて〜…今日も学校なんだよ｣
｢あと20分〜｣
｢長い！｣
｢朝ごはん〜｣
｢食パン焼いとく！｣
『？…フジさん、時計ズレてませんか』
｢うぇ？……あ…ほんとだ…｣
その途端にキヨとヒラは飛び起きた。
｢うっそーん！｣
｢なにやってんだよ！！｣
『えぇ早っ』
全員豪族で着替えを済ませ、家を飛び出た。
『ひゃあぁみんな足速いぃ』
角を前にして全員視界から消えた。
Aは生粋のインドアなので直ぐにバテた。
2つ目の角の所へ行くとフジが待っていた。
｢大丈夫、Aちゃん？ゆっくり歩こ｣
『え…でもフジさんが遅れちゃいます……』
心配するAをよそに、フジは白い息を吐きながら
｢Aちゃんが電柱にぶつかるのを防がないとねっ｣と笑った。
『ぶっ…ぶつかりません！！』
この時間になると当然ながら他の生徒は歩いていないので気軽に話せる。
『そういえばフジさん、私この季節に蚊に刺されたんですよ』
Aはそう言いながら首元を見せてきた。
｢！！…そうなの？珍しいね…ところで〜｣
自分が今朝やったものだと気づいたフジは慌てて話を逸らした。
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いんぽ(プロフ) - ナギさん ありがとうございます！とても励みになります!! (2018年12月26日 13時) (
レス) id: 0b17a3d543 (このIDを非表示/違反報告)
ナギさん - 話が面白く、すごく続きが楽しみです！ 投稿頑張ってください^^ (2018年12月25日 23時) (レス) id: da2fa269a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いんぽ | 作成日時：2018年12月11日 20時
