いつも通りの日常だと思ったのに 2【名探偵コナン】

大好きでいっぱいに2 ページ47

松田さんが白い箱に指を差す。 中には昨日作ったレモンパイが入っている。

「持って行きたいけど…どこに行くか分からないから荷物になると困るしレモンパイは後で探偵事務所に届けるよ。 お金だけ十分に持ってお出掛け中に何か買ってあげれば良いかな」

諸「Aちゃんがそうしたいならそうしな？ ほら、10時まであと1時間弱だから用意しなきゃ」

「ヤバいヤバい私けっこう準備に手間取る方なんだ」

どれ着ようとあれこれ考え、青いワンピースにネックレスをし、ちょこっとメイクをしたらあっという間にあと15分。


「行ってきます！」


お金を十分に持って米花駅前へと猛ダッシュ、コナンくんもう着いてるかな…


コナンside

コ「よし、そろそろだな……」


ブカブカの靴、服を着て駅のトイレの中で薬を飲む。


コ「ぐっ……ぁぁあ"あ"！ ………ハァ……ハァ…」


久しぶりの元の姿、服も靴もピッタリだ。 眼鏡を外してトイレから出る。


新「お？ あっちから走って来るのは……Aさんだ！」


Aside

「よし間に合った！ コナンくんはまだ着いてないな」


周りを見渡しても大人しかいない。 ベンチに座って息を整えてると誰かに声をかけられた。


新「よぉAさん、時間ぴったり」

「……あれキッド？ また高校生探偵工藤新一に変装して何か盗み？ コナンくん見なかった？」

新「Aさん俺だよ工藤新一本人だよ！」

「……は？」


──
───

「……はぁあああ！？ 私と出掛ける為にコナンくんから元の姿に戻ったぁ！？ バァァロォォーー！！」


人通りの少ない方へ行き、事情を聞くとトンデモ発言が飛び出した。


新「だってAさんとホームズ展行きたかったんだもん」

「哀ちゃんに許し貰った？」

新「貰えるワケねぇだろ？」

「バァァロォォ」


私と一緒に行きたいと言ってくれた嬉しさとその為に体を元に戻した事への心配が入り交じって髪の毛わしゃわしゃにしてやった。快斗くんそっくり。


「まぁ戻っちゃったのならしょうがない……出掛けるか」

新「流石Aさん。 早く行こうぜ」

「眼鏡掛けときな、SNSでつぶやかれたら厄介だから。 ホームズ展どこよ？」

「この道真っ直ぐ行って左。 楽しみだぜ」


歩いて約5分、会場に到着し受け付けを済ますと新一くんは目を輝かせながら資料を手に取った。


「新一くん、私そんなホームズ詳しい訳じゃないよ？ 寧ろ場違いだよ」

新「俺はAさんと来たかったからそういうのはいいんだ！」

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