非日常76 ページ40
別次元side
高「伊達さんっ!!」
気付いた時には伊達さんと車の距離は僅か1m程──間に合わない、ぶつかる!
反射的に目を瞑った直後、"ガシャン!"と大きな音が聞こえた。
目を開ければ電柱にぶつかってバラバラになったフロントガラス、大破したボンネット、運転席には頭から血を流してぐったりとしている運転手──
高「ッ! 交通部へ連絡しないと……」
震える手で110番通報し、運転手の容態を確認していると近くを巡回中だったパトカーが到着した。 降りてきた警官に「単独事故ですか?」と聞かれた時は思わず耳を疑った。
高「えっと……え? あれ……?」
伊達さんが……いない。 ぶつかったのは確かだ。 あの距離とスピードで曲がれる筈がない。 車の周辺、スピードから考えられるぶつかった時に吹っ飛ばされる範囲を探したがそれでもいない。
警「高木刑事、車の運転手は即死です……ブレーキ痕が無くアルコールも検出されない事から居眠り運転だと──」
高「あ、あぁ……ご苦労様です。 では後はお願いします」
思考がぐるぐるし、現場状況がいまいち頭に入ってこない。 張り込みの報告書も書かなくては。 警視庁へと戻る前にもう一度現場をぐるっと見渡すと道路の隅に警察手帳を見つけた。 伊達さんの手帳だ。
高「この事……彼女さんに言うべきだろうか……」
笑顔で写っているプリクラを見て呟いた言葉は静かに空気に溶けていった──
──
───
元の世界side
諸「じゃあ……本当にお前ら松田と萩原なのか?」
萩「だーかーらそうだって言ってるだろ!」
伊「お前の葬儀に出たとき空っぽの棺桶を見た時は心に穴が空いたが……生きていてくれて本当に良かった!」
松「それに関しては俺も同じ気持ちだった」
伊達さんと松田さんが笑いながら萩原さんの背中をバシバシ叩く。
萩「痛てぇ痛てぇお前ら痛てぇって」
そう言いながらも笑顔の萩原さん。 それを見て笑顔の諸伏さん。 この空間尊すぎて私場違いでは?
萩「ってちょっと! Aちゃんどうして……泣いてるの?」
「え? ……本当だ」
この空間の尊さに酔っていて気付かなかった。 多分みんな生きてる事に関しての嬉し涙だろう。 自覚した途端ドバドバ流れてきた。
「みんな……生ぎでて良がっだぁ"ぁ"ぁ"」
松「ちょっまっ! A落ち着けぇ!」
「う"あ"あ"あ"あ"! だって! だって!」
直後、流石に煩すぎたのか隣の部屋から壁ドンされたのは言うまでもない。
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花札好きのハル(プロフ) - ナミさん» 楽しみに待っていただけたら幸いです。 これからもこの小説をよろしくお願いします。 (2020年9月26日 17時) (レス) id: 204028fd5c (このIDを非表示/違反報告)
ナミ - 返信有難う御座います。わがまま言ってしまいすみません。いつか書けたら楽しみにしております。ヒロさんの登場でこれからどうなるのか今から楽しみです。 (2020年9月25日 0時) (レス) id: 134760d3d6 (このIDを非表示/違反報告)
花札好きのハル(プロフ) - ナミさん» ごめんなさい! 赤井さんの逆トリの予定はありません……いつか書けたら良いなとは思っています (2020年9月24日 17時) (レス) id: 204028fd5c (このIDを非表示/違反報告)
ナミ - 返信全然遅くないですよ。赤井秀一さん登場してくれて有難う御座います。すっごく嬉しいです。ライの時の赤井秀一さんですね。赤井さんも逆トリップして欲しいですが、無理ですよね?もし可能なら見て見たいです。 (2020年9月23日 23時) (レス) id: 134760d3d6 (このIDを非表示/違反報告)
花札好きのハル(プロフ) - コメントありがとうございます! ワクワクしてもらえて嬉しいです! 頑張ります!! (2020年9月22日 20時) (レス) id: 204028fd5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花札好きのハル | 作成日時:2020年3月30日 2時