非日常71 ページ35
それから15分おきにスコッチに電話をしてみたが一向に出ない。 予定していた任務完了時間はとうに過ぎている。
バ「(まさか……失敗して組織にバレたのか!? いや、スコッチはそんなヘマをしない筈……だけどもしこの仮説が正しかったら……)」
背中に嫌な汗が伝うのを感じ、スコッチの任務所定位置まで愛車のRX-7を走らせる。
降「ヒロ……!」
ハンドルを握る手が少し震えている。
バ「スコッチ!」
目的地近くに車を止め、スコッチの姿を探すが痕跡1つ残されていなかった。 未だに焦りが消えない中、組織用の携帯を取り出し電話番号を打つ。
バ「もしもし」
ラ『バーボンか、どうした』
バ「任務の事で少し。 先程の廃ビルで会いましょう」
ラ『分かった』
プツリと電話を切り、再び車を走らせる。
バ「ライ……隠している事を全て吐いてもらうぞ……!」
──
───
ラ「で、任務の話とは何だ? さっき完了した任務の事か、それとも次の任務の話か」
バ「……スコッチはどうしたんです?」
ラ「……何が言いたい」
バ「ライ、貴方はスコッチに連絡をしろと僕に言いましたよね。 それで僕はスコッチに何度も連絡を入れましたが一向に出ない。 所定位置まで車を走らせましたがそこにもスコッチはいなかった。 そこで思い出したんですよ。 いつもは見せない動揺した貴方の顔をね!」
"ガチャ"と音をたて拳銃をライに向ける。 勿論撃てば実弾が飛び出す。
バ「さあ吐いて下さい。 貴方らしくない、誰もいないのに拳銃を使った理由を」
ラ「……スコッチが公安のスパイだと分かって動揺してたんだ。 そんなにスコッチの事を聞くという事はバーボン……お前も公安からのスパイか?」
"バン!"とトリガーを引き、弾がライの被っているニット帽を掠めた。
バ「変な冗談はよして下さいよ。 それでスパイ……スコッチは消したんですか?」
ラ「ああ。 スコッチの腹に一発お見舞いした後、この屋上から奈落へ落としてやったよ。 すぐに落としたから誰もいなかったと思ったんだろう。 死体や血の処理は末端の奴らに片付けさせた。 連絡してと頼んだのはヤツの携帯が機能するか確かめる為、機能しなかったらバーボンは様子を見に行くと思ったからな」
バ「……そういう事でしたか。 まぁ、スパイが消えたなら良しとしましょう。 僕が電話の確認をしている間に任務を果たしてくれてありがとうございました。 あとニット帽を焦がしてすみません。 ……それでは」
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花札好きのハル(プロフ) - ナミさん» 楽しみに待っていただけたら幸いです。 これからもこの小説をよろしくお願いします。 (2020年9月26日 17時) (レス) id: 204028fd5c (このIDを非表示/違反報告)
ナミ - 返信有難う御座います。わがまま言ってしまいすみません。いつか書けたら楽しみにしております。ヒロさんの登場でこれからどうなるのか今から楽しみです。 (2020年9月25日 0時) (レス) id: 134760d3d6 (このIDを非表示/違反報告)
花札好きのハル(プロフ) - ナミさん» ごめんなさい! 赤井さんの逆トリの予定はありません……いつか書けたら良いなとは思っています (2020年9月24日 17時) (レス) id: 204028fd5c (このIDを非表示/違反報告)
ナミ - 返信全然遅くないですよ。赤井秀一さん登場してくれて有難う御座います。すっごく嬉しいです。ライの時の赤井秀一さんですね。赤井さんも逆トリップして欲しいですが、無理ですよね?もし可能なら見て見たいです。 (2020年9月23日 23時) (レス) id: 134760d3d6 (このIDを非表示/違反報告)
花札好きのハル(プロフ) - コメントありがとうございます! ワクワクしてもらえて嬉しいです! 頑張ります!! (2020年9月22日 20時) (レス) id: 204028fd5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花札好きのハル | 作成日時:2020年3月30日 2時