いつも通りの日常だと思ったのに 2【名探偵コナン】

非日常69 ページ33

さっきまで箱を開けた時は特に何も無かった。 だけど今開けた時はどこから出てきた？ってくらいの白い煙がもわーっと出てきて目の前が全く見えない。 咄嗟に後ろを向き、箱に向かって手でパタパタと扇ぎ煙をはらっていった。


ようやく煙が晴れ、箱の中で寝てしまった猫の安否を確認しようとしたところ、目に飛び込んで来たのは信じられない光景だった。


「……は？ え？ 猫ちゃ………でも人……え？」


開いた口が塞がらないとは正に今この状況。 思わず頬を思いっきりつねったがすごく痛いので夢じゃない。


「………スコッ……チ？」


特徴のある切れ長の目に耳の辺りまである顎髭、自ら命を絶った時の壁に寄り掛かっているポーズも同じ。 原作と違うのは血が流れていない。


「……え？ じゃあ猫ちゃんが人間になってしかも正体がスコッチだったって事？」


そんなあり得なさ過ぎる事ある？！と最初は思ったけどよくよく考えれば逆トリップして来た二人と同じ部屋に住んでる。 でも猫が人間になるなんて、いくら何でも信じられない。 でも猫の姿がどこにも見当たらないのでそう考えるしかない。


「……胸ポケットに穴が空いているって事は……」


そこまで言った瞬間脳裏に原作の光景が蘇るのと同時に頭から血が引くのを感じる。 途端に息が苦しくなり足と腕がガタガタと震え出して止まらない。


「し……死…死んでたりしないよね？！」


前からは見えないだけで背中にはべっとり血が付いているとかだったら悲し過ぎる。


どうすれば良いのか分からず、友人の方が何をすれば良いのか判断ができると思い家の電話に掛ける事に。


rrrrr……『お掛けになった電話をお呼びしましたが……』


「あぁ……二人に電話に出るなって言ったの私だった……どうしよう」


スマホを切り、再び何も出来ない状態に。 こうなったら直接呼んで来るしかないと思い猛ダッシュで帰る事にした。


萩原、松田side

rrrrr……rrrrr……


萩「家電珍しく鳴ってるねー」


松「ほっとけほっとけ、Aに出なくて良いって言われてるだろ」


萩「そうだね。 早く掃除終わらせよーっと」


Aが大学中は家の事をやってくれる二人。 今日は窓掃除と床掃除、じゃんけんに負けた萩原は窓掃除、比較的簡単な床掃除を松田が担当している。


萩「はぁ"〜！ 窓枠の角の汚れがなかなか取れない！ 俺も床掃除が良かったぜ」


松「警察学校の時より何倍もマシだろ。 教官の前で言ったらその場で腕立て伏せだ」

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