検索窓
今日:7 hit、昨日:3 hit、合計:35,674 hit

お菓子をくれなきゃ #猗窩座 【HALLOWEEN】 ページ18

# 主人公鬼


「じゃーん!見て見て!」

そう言って、広げたスカートの端を指で持ったあたしはその場でくるりと回った。
遠い欧米の国では毎年、神無月から霜月に変わる手前のこの時期になると"HALLOWEEN"という儀式が行われる。というのを情報の早い鬼から聞いたあたしは早速悪魔のコスチュームなるものを作って、十二鬼月の鬼達へお披露目しにきた。

「なんて格好してるんだ…」

現場は盛り上がると思いきやその逆。奇々怪界なものを見るような目でそう言ったのは、上弦睦の妓夫太郎だ。
普段は着物を着ているので、太腿まで生足を出す機会などそう無い。それに西洋の服は可愛い。ヒラヒラとした黒い生地のスカートや、柔い布に透けたレース。故にこんな格好は物珍しいのだ。

「素敵な着物!」

妓夫太郎とは打って変わって、堕姫はキラキラとした瞳でこちらへ駆け寄ってくる。

「花街でも見たことないわ、そんな奇抜なもの」

何処にあるの?と尋ねてきた彼女へ、貿易船が立ち寄る港の近くに住む鬼からHALLOWEENの話を聞いたのだと伝える。

「ふぅん。外国ではそんな催しがあるのね」

「みんなにお菓子を貰って回るらしいよ」

「お菓子って、金平糖?お饅頭?」

「じゃなくて、ちょこれーととかきゃらめるとか…あんまり知らないけど外国の甘いおやつ」

それを聞いていた妓夫太郎は「人間を脅して高いものを奪いに行くのか」と妙にウキウキした様子であたしに聞いてきたが、恐らくそうではない。

「多分そんなじゃない」

「きっともっと楽しいものよね。お兄ちゃんは知らなくても大丈夫」

「変だぞ。外国の人間はそんな卑猥な格好で街をうろつくのか」

「妓夫太郎いつも半裸じゃん」

「……………」

服装に関して、ここの鬼達には何も言われたく無い。妓夫太郎は常に半分裸だし、堕姫に関しては戦闘時ほぼ裸見たいな格好だ。
あたしの言葉に不満気な顔をする妓夫太郎だったが、それ以上言うこともないのか、もはや興味もさほど無いのか、もう話には加わって来なくなった。

02→←03



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (55 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
73人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 竈門炭治郎 , 冨岡義勇   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:りん | 作成日時:2019年8月19日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。