プレイヤーは死なない ページ4
「何度言ったら分かるんだ！！！」
ﾊﾞｼｯ!
[ぐっ…！]
「あれほど教えたのに…物分かりが悪い子ですね…」
[っ！]
ガシッとバルディ先生に腕を掴まれる
多分今回は殺られるかな…
死ねないとはいえ流石に死にまくってたら普通なら精神が狂うかもだけど僕は狂う事は無い
いや、無意識に狂ってる可能性もあるが少なくとも人を殴るなんて事しない
いや力が無いから殴っても効果ないけどね((
ﾊﾞｷｯ!
[ｶﾞﾊｯ!]
「私は物分りの悪い子は嫌いです…
貴方には一から教育し治さなくてはいけませんね」
[せん…せ……も…しんで…しまい…ます……]
そんなの知らんと言わんばかりに攻撃される
相変わらず華奢な体に似合わず力が馬鹿強い先生だ
何処からその力が出ているのか分からない
僕は忍耐強い(らしい)から死にきれなくてちょっと困ってる
酷い怪我の日は自害する他無いよ…
生憎このゲームにはセーブなんてものは無い
巻き戻す事も出来ない
死んでまたやり直すかしないとこのゲームは終わらない
全く、めんどくさい機能だ
すると先生の手が伸びてきたかと思いきや首を絞められた
その手は酷く冷たかった
[うぐっ…！？]
「マクシーさん…貴方は規則もしっかりしていますね…ちゃんと真面目に授業も受けますね…
ですが問題を間違えるだなんて…いつから貴方はそんなに悪い子になってしまったのですか？」
[ぁ…ぐ……]
「駄目な奴ですね…
一度死んで出直せ」
[ぅ…………]
僕の意識はそこでシャットアウトした
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ーーーー
ーー
目を覚ますとそこはいつも通りの学校
僕も元通りになって
校長先生もいつも通り口笛を吹きながら廊下を徘徊している
バルディ先生は…教室か？
ちょっと行ってみようか
ｶﾞﾗｯ
「…！
ああ…マクシーさん」
案の定先生は教室にいた
どうやら”また”僕を殺めてしまった罪悪感で一杯なんだろうな
僕はこの光景を何回も見た
[バルディ先生、さっきぶりですね]
「…やっぱり覚えてますよね…
すみません…謝っても許されるとは思えませんが…」
[別に平気ですよ
それに毎回間違える僕も悪いですし]
「…貴方は優しいですね」
[そんな事ないですよ
いつもの先生らしくないですね]
「…そうですね
怖い思いさせてすみません…」
[もういいですって]
そう、安心させる様に先生の大きな背中を撫でる
先生は一瞬まぬけな顔をしたがすぐにいつもの優しい笑顔に戻って席を立ち上がった
「ありがとうございます」
[いいんですよ]
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作者名：星空部長 | 作成日時：2018年10月1日 0時
