ただ好きでいたいだけ【再会編】 (ページ38)

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廉「マキ、たまには気分転換にさ、」

マ「よく笑っていられるよね…」

廉「…」

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前に進めることが出来ないまま月日は流れ
一生償って生きていく、そう決めて生きていた。

オ「賄い食べないの？」

海人「たまにはいいじゃん」

廉「…すんません、明日も早いんで」

いい人達に囲まれて居心地はええとこやけど
どこか気が引けて、皆と壁を作っていた。

そう、あいつと出会うまでは

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面接でやってきたA。

海人に分かり易く鼻の下伸ばしちゃって
声掛けるにもタイミングを失い

目が合うと気まずそうに逸らされた。

どうやら同じ歳っぽいし、

どちらかといえば大人しいし
ここでやってけるんかな、って思ったよね

オ「さぁ、どんどん飲んで」

海人「すごーい！！」

女ってほんま怖い、見た目で騙されたわ

ジョッキを持って豪快に飲む彼女は

とても楽しそうにしていた。

最終的に酔い潰れた彼女を俺が家まで運ぶことに

「ん～…すみません…」

意識はあるけど、多分覚えてへんやつやなぁと

なんとか聞き出して部屋の前まで運ぶと

廉「鍵…開けれる？？」

「ん～…」

閉じたままの瞼に、なんとなく覚悟した

ベッドまで運んで、即帰ろうとすると袖を掴んだまま離してくれない

「たのしかった」

今日一じゃないかってくらいの笑顔を向けられ

少しだけベッドに腰掛けて様子を見ていると

「いい、かおり」

と、そのまま彼女の腕が首ごと巻きつき寝そべる感じになって
動揺が隠せない、こいつ酔うと危ないぞ！！！！！

「わたし、がんばる、」

「よろしくね、れん、れん…」

きっとAは覚えてないやろうし
何気ない一言やったと思うけど

久々に感じた人の温かさにゆっくり俺も瞼を閉じる

廉「重複すんなって…」

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